雨の空気感、景色、情景は落ち着く。 時にはrit、モデラートなどテンポが繰り出す音の世界。 いやな時もあるが、うざったい気持ちにはならない。 大地を打つ、空から舞い降りる水滴の叩くあふれる音。 光源の遮る空のほのかな暖かい日。 時に風が指揮者の様に流れと癖をつける。 柔らかに、そして激しく叩く音に渇きと潤いを感じる。 幾つ、幾つの音が重なり、揺るがす音の世界。 もはや、これほどまでのシンプルで美しい曲があっただろうか。 自然が鳴る音に、今の音楽が誕生し、その源を聞く喜び。 雨の香りを嗅ぎながら、ただ酔いしれる。 私は雨が好きだ。
物事は勝手に決まるのではなく、自分の思考が繰り出す。 動きを求めるのではなく、自我を押し殺さず、意味を考える。 不快を抱く意味、さする真意。 媒体を通した音しかしらない現代より、鳴らす音を体で感じるその振動は言葉では表せない。 体の気道を開け貫く息、呼吸は車の様だ。
予測など、少なくとも私にはできない。 先の事など分からない。
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