2005年12月31日(土) |
さようなら 2005年 |
今年は楽しいこともたくさんあったけど、自分に甘く生きてきたツケがまわってきた年でもあった。 職場での環境の変化、パンダの死、受け入れるのに時間がかかったこともありました。
そして今ある状況は、環境や他人がもたらしたものではなく、はっきりと自分が選択してきた結果なのだな、とようよう実感した年でした。
根本的には楽天的だと思っていた自分は、いつの間にか誰よりもネガティブな考え方をし、他人に対して不信感でいっぱいになっている。
来年はオノヨーコのように、自分に"YES"と答えようと思う。
ライ麦畑でしっかりとつかまえてくれる人、尋ねたら必ずYESと答えてくれるひとをずーっと探してきたような気がする。
30歳になってわかったのは、自分にYESというのはまず自分でなければいけないということ。 自己愛ではなく、自分に対する信頼を持つことがないと、きちんと他人と向き合えないということ。
自信がないことに対して迷ったら、来年はまずは"YES"から始めてみようと思う。
キャラメル食べたら歯が取れたので、6時半に予約して歯医者に。 駅まで会社のおっちゃんの車に、女性5人で乗せてもらったのだけど、うち3人が「これから歯医者」の予定だった。 みんな歯が痛む季節なん? 車には総勢6名が乗りこんで、明らかに定員オーバー。 その上、駅までの道はルミナリエで激込みで、警察があちこちに立っていたので、ドキドキしたよ!
ルミナリエ。恐ろしい混み方してます。 私はルミナリエよりも、その前にずらーっと並んだ出店のひとつ、「ワンタン」の店が気になったけどね。
歯医者はネットでえらく評判の良かった歯科医院に、無理やり予約を入れてもらった。 確かに設備は良い。受付のお姉さんも感じがよくて、合格。 院長は目が凄く大きくて、顔の三分の一目って言っても過言でないかな。 人気があって忙しすぎるのか、言うことが全部マニュアル化してる。 「あなたじゃがいもそのままたべないでしょ皮むいていろいろ料理するでしょ動物はそのままたべるけど人間は料理してたべるから虫歯になるもんねだからはみがきちゃんとしないといけないし三ヶ月に一回は検診しないといけないよ」 って、さっきの患者さんにも言ってたね。
「歯ちゃんとくっついたよでもあと2回はこないといけないよあと2回頑張ってこれるかな?」 って聞かれたのは、子供の患者さんと台詞がごっちゃになってる?
結局次の予約は来年・・・。
会社のおじさんが「猫ちゃんは風になっちゃったんだねえ」と言って、「天声人語」の切抜きをくれました。
内容は、アイルランド共和軍(IRA)のテロで亡くなった24歳の青年が「ぼくが死んだときに開封してください」と両親に託していた封筒に残されていた詩のはなしです。
「虹の橋」と、この詩で、仕事しながら泣きました。
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千の風 あとに残された人へ
-作者不詳-
私の墓前で泣くのはやめてください。 私はそこにいません。眠ってなんかいません。
私は千の風となって大空を駆けています。 私はダイアモンドのきらめきとなって雪に舞っています。 私は陽の光になって熟した穀物にふりそそいでいます。 私は優しい秋の雨となっているのです。
朝の静けさの中、あなたが目覚めるとき わき上がる風となって 小鳥たちを輪を描いて舞わせます。 私は夜に輝く静かな星となって、あなたを見守っています。
だからどうか私の墓前で泣くのをやめてください。 私はそこにいません。私は死んではいないのです。 新しく生まれたのですから。
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A THOUSAND WINDS Author Unknown
Do not stand at my grave and weep, I am not there. I do not sleep.
I am a thousand winds that blow, I am the diamond glints on snow, I am the sunlight on ripened grain, I am the gentle autumn's rain.
When you awaken in the morning's hush, I am the swift uplifting rush of quiet birds in circled flight. I am the soft stars that shine at night.
Do not stand at my grave and cry. I am not there, I did not die.
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私にとって人生で一番の試練かもしれない。 私はずっと、あの小さな体の動物を、こんなにもこころの支えにして生きていたのだな。 なんにも、ほんとになんにもしてあげられなかったのに、ずっと支えてくれていた。 恋愛とか仕事とか、家族の問題とか進路とか、それなりにつらいことは私の人生にもやってきたと思っていた。
でも、今回は違う。 失うと、こんなに痛むものなんだ。 どこへ逃げても、からだに大きな穴があいていて、呼吸をするたびたまらないほど痛む。 それでいて、感覚だけはすうっと冷めていて、自分が守ってあげられなかったんだ、という事実を何度でも思い知らされる。 最後にガラス越しに見た姿を、一生忘れられないでしょう。
たぶん 向き合えと彼女は言っている。 いつまでもぼんやりと未熟でいるわたしに、乗り越えて成長せよと、彼女は言っている。 もう面倒みてあげられないけど、これからは一人でいくんだよ、と。 もう少し、もう少し時間をちょうだいね。
ぱんちゃんが深夜に亡くなりました。
朝遺体を引き取った後、業者さんにお葬式をしてもらって、お骨を受け取りました。
覚悟は出来ていたけど、やっぱり時間がたつにつれて、じわじわと悲しみに蝕まれていくみたい。
誇張ではなく、私の生きる支えでいてくれました。 苦しんでいたのに、助けてあげられなくてごめんなさい。 9年間生きてくれて、本当にありがとう。
救急動物病院から戻りました。 1時ごろに眠気が来たけど、さすがに4時ともなると、覚醒してくるね。 パンダは「生きているのが信じられない」と獣医さんに言わしめるほど、悪い状態にあります。 30分ごとにひきつけを起こして、そのまま死んじゃうんじゃないかと、何回も思った。
皮肉なことに、もしくは運命的なことに、今回診てもらった先生は、前回パンダを救ってくれた院長先生の息子さんだった。 助けてもらったくせに、結局私は病院を変えたんだから、一瞬それを聞いて青くなったよ。 私なりに良かれと思った判断が間違っていたことは、パンダの状態を見ても明らか。でもまあ、過去はどうしようもない。
複雑な思いだったけど、先生から話を聞いて、この先生ならお任せしよう、と思えた。 前回の五分五分どころか、今回は非常に危ない。 でも、今どういう状態にあって、これから何が出来るか、丁寧に説明してもらったので、視界はクリアになった。
パンダがこの状態で生きているというのは、本当に驚くべき生命力、精神力らしい。 目も見えているかという状態なのに、「生きていたい」という強い意志だけは小さなからだから、はっきり伝わってくる。 動物は、生き物は、やはり最後の一滴の力をも振り絞って、生きようとするんだなあ、と見ていて苦しかった。
今月の給料は残らず医療費に消えそうだけど、お金はかかってもいいから、やっぱり長く生きてほしい。 また働けばいいしね。(ま、つらいけど) 元気なときはほっておいて、自分勝手だとは思う。 でも先生が言うには、そもそも生き物を飼うこと自体が人間の勝手なのだから、ともに暮らしていく中で、出来る限りのことをしてやるので良いのではないかと。 それはそうだと本当に思う。
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