そういや読んだことなかったぞ二つとも・・・ということで「西遊記」及び、「青い鳥」を読みました。職場に蔵書が沢山あるっていいコトですね。
さて、「青い鳥」・・・こんなに有名なのにどうして読まなかったのか、と思うほど素晴らしく面白いお話でした。西原さん、あーんど伊倉さんでそれぞれ面白いと感じたところが違ったように、私もまた読んでて感じるところが違ってびっくり。そんなに長くないお話ですのにね。ちなみに私の特に強く心に残った一つ目は、夜の森で困難に出会ったチルチルが思わず「誰か助けて!」と叫んだことに対して、導き役の光の妖精が「どんなにつらいことでも、自分一人で解決しなければならないの。」と言われるところがまず心に残りました。
「どんなにつらいことでも、自分一人で解決しなければならない。」・・・現代の教育って、もしかしたらこの事を忘れてるのかもしれないって。現在の教育・・・というか、取り巻く世界そのものが、合言葉みたいに「一人一人の個性を生かしつつ協力し合おう!」ってなってません?「イイトコロを集めて協力しあおう、そうすればより素晴らしきものが生まれる筈!」という脅迫観念にも似た世界構造が構築されていると思う。特に顕著なのが、他ならぬこのインターネットだと思いますが。
例えば長崎の小学生が起こした事件。最近某新聞の記事では、「二人はアニメやマンガが好きないわゆる「オタク」と呼ばれる子たちで、HPを持って殺した子は殺された子のHPで「師匠」と崇められていた」と書かれておりました。・・・それを読んだ途端、自分の経験を鑑みても、ますます小学生で、ましてやそれが身近な人物によって「私の世界」が批判されたら、ああ・・・・殺してしまうかも、と思ってしまう。
現在学んでいる教科書は同じ文字ばかりが並ぶ。お話を聞いて仕上げよう、グループで活動しよう、エトセトラエトセトラ。でも、「協力」って、ホントはすっごい難しいが故に素晴らしいことなのだと思う。だって、自分がきちんと立っていなければ相手はいつか倒れちゃうじゃない。自分一人で悲しみを、出来事を消化して、それに提案するってことがイイことじゃない?
この痛み
この悲しみ
私を私たらしめる『想い』というもの
自分で責任をとるということを、矜持によって支えることを置き忘れてきているのではないか・・・と。