Wanderings / 千津
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 2002年07月24日(水) 狭い世界 

彼と友人と3人で近所の店に夕食を摂りにいった。店内はボックスごとに区切られていて、他の客の様子とかはほとんどわからないつくりになっている。私達は通路の近くに座ったので、何組かの客が帰るところを見ることが出来た。そのなかの1人に、私が辞めた高校の制服を着た女の子が居た。多分もう夏休みは始っているだろうから、彼女がその時間に制服のままでいるのは何らかの理由があってのことなのだろうと思う。彼女は、大きな高級車に乗り込み、両親と一緒に帰っていった。

数年前の自分を見ているようだった。
学校のブランドを誇示する制服が自分を守る防具だと思っていて、親が高級車を持っている事は当たり前で、その生活レベルは決して豊かではないけれど落ちぶれてもいないと思っていて、学校という檻の中で品良く楽しく振る舞い、有名大に進学するであろう、と、自分と自分を取り巻く環境を盲目的に信じている。上には上がいることは承知しているけれど、私たちにはそれなりの人生が用意されている。

勉強の出来る賢い子ではあったけれど、それが故に世間の本質は見えていなかったと思う。彼女を守るものなんてとても脆いものでしかないのに。今の私も色々なものに守られている。けれど薄皮の中の選民意識は薄皮と一緒に捨ててきた。何も知らないのは幸せだけれど、外の世界からそれを見たとき、悲しく思われるだろう。

 2002年07月23日(火) 暑い日 

12時間くらい寝ていた。補講にも行かなかった。

 2002年07月22日(月) ヘタレ 

昨日と似たやりとりがあった。一緒に居たいけれど一緒に居ることが辛くて疲れてきた。好きだという感情さえなければ一緒に居ることを選ぶ理由は無いのに、私は彼を好きなのだろうか。こんな思いをするのは今までの報いなのだろうか、彼はずっとこんな思いだったのだろうか、我慢すべきなのだろうか。私は言葉を選んできたけれど、それに関係なく、こんな事を言われ続けるのは仕方の無いことなのか。

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彼が他人の気持ちを考えてくれないことに腹が立った。自分が正しいと信じてそれ以外の物を認めず取りあわず放り出す態度が気にくわなかった。それを直せと言っても聞き入れられなかった。もう一度強く言ったら「そうされると(強く言われると)気が滅入って出て行きたくなる」と言われた。私だって嫌だけど、強く言わなければ聞いてくれないから仕方なく言うのに、そうしたら呆れたり放り出したり被害者面したりで、結局ほとんど聞いてくれなくて、「じゃあ私があなたに何かを聞き入れてほしい時はどうしたらいいの」と言ったら「俺みたいな奴はさっさと追い出せばいい」と言って席を立たれた。出て行きたいなら自分の意思で決めればいいのに、どうして私に決めさせるの、私に決断の責任を押し付けるの、私はあなたに居て欲しくて、決めるのはあなたなのに、何かにつけてすぐ「出て行く」と行って私を牽制するのは止めて欲しい、その言葉にとても不安になって傷つく。あなたの一挙一動に怯えるのは嫌だ、あなたの機嫌を伺って行動するのは嫌だ。言いたいことがあるなら言えばいい、何も言わずに決めるのはやめてと言った。それでも本質は聞き入れられ無かった、何も答えてくれなかった。私は泣いて腹が立って家を出た。彼は平然としていた。彼こそ出て行けば良いのに、私はまだ追い出せない。


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