日記帳

2005年02月17日(木) カミングアウト

今日は暖かくて実に公園日和。娘の希望に沿って、三輪車で公園に向かった。

公園が見え始めたところで「おともだち今日はいるかな」「あっ、いるね、おともだちいるね」と娘がぶつぶつ独り言で確認しているのは不特定多数のお子さんたちの姿。

入り口に着いて三輪車を降り、公園全体を見渡してぽつりと「Pちゃんいないね」とつぶやいた。それは残念?それとも安全確認?どちらともつかない様子。
※1月28日の日記に書いた、公園で娘が一緒に遊んだ男の子はPちゃんというお名前(でも仮称)。

娘まずブランコに突進、陽を浴びて調子よく漕いでいると、砂場から満面の笑顔で駆けてくるあの子は紛れも無くPちゃんだ。もちろん彼の手にはなわとび。

Pちゃんママは「ほんとにあんたはしつこいー」と苦笑、他のママ達も「すごーい、覚えてたんだね」「本当に彼女が好きなんだねー」と驚きの声をあげている。

当の娘に笑顔無し。困惑100%の表情を見かねてカーサン娘の耳元で囁く。「Pちゃんと遊んだらきっと楽しいし、どうしても嫌ならお母さんもちゃんと言ってあげるから大丈夫」。そう浮かない顔しなさんな。

やがて追いすがるPちゃんを振り切るように、ぶらんこから砂場に移動する娘。なわとびを差し出して追いかけてくるPちゃん。なんて一途なんだ。

おばちゃんでもかまわないですか、とカーサンがなわとびを受け取るという妥協案をPちゃんに提示すると、意外なほどすんなりPちゃんオッケー。カーサンがなわとびの片端を握ってPちゃんの跡を走れば、娘も「待ってー」とついてきた。これこそ「将を射んとせば馬を射よ」ってやつか。やるなPちゃん。

Pちゃんママは恐縮しまくっていたが、そのうちPちゃんと娘、二人でお尻を並べて砂場で遊び出した。自然Pちゃんママと世間話。Pちゃんにはお兄ちゃんがいるという。そんな流れでカーサン二人目は考えているのかという話になった。

スガ様に頂いたパワーがみなぎっていたせいか、そんな突っ込みについカミングアウトしてしまった。娘には持病があって、その管理で今のところ手一杯、なかなか難しいね、と。

するとPちゃんママから思わぬ反応が返ってきた。Pちゃん兄にも喘息という持病があるので、すごくよくわかる。Pちゃんと兄との年の差はそのせいがあると思うのよね、とPちゃんママ。持病があるってことで幼稚園も生徒数に対して先生の多い園を選び、小学校もその延長で越境して通っている、となかなか手に入らない地元情報を教えてくれた。

こちらが手の内を見せることで、初めて返ってくる何かがあるのかもしれないねえ。少し勇気が要ったけど。

そういえば娘が発症したとき、夫が「これで娘に悪い虫はつかない」と笑ったことがある。持病という事情は、踏み絵というか試金石になりえる。

今のところ娘が自分で説明することはないので、夫の踏み絵説が実際当たるかどうかはわからないが、カーサンにとって確かに、それを話すことが出来る相手かどうかというのは一つの基準になっている気がする。
※別に特に持病に限る必要はないか・・・。プライベートなこと一般と一緒だ。

必要にかられての場合(幼稚園とか医療者ね)を除いて、まずお知らせしようという気が起きるかどうか、お知らせしたあとの相手の反応はどんななのか。「お知らせしとこう」と思える時点で相当信用していることになるので、その後の反応で落胆することは実は少ないのかもしれないな。

Pちゃんママには3回くらいしか会ったことはないし、たまたまPちゃんが娘にぞっこん(違うか)というだけのご縁からなんだけど、ああしてぽろっと話してしまえたというのは「いけそう」という勘みたいなものもあったように思う。

あとはスガ様ナイトの余韻としか説明のしようがない。ライブ当夜は神経高ぶってこの寝意地の汚いカーサンの眠りが浅かったくらいだからね・・・。



2005年02月16日(水) スガ様の夜(案の定長文失礼)

何ヶ月この日を待ちわびたことだろう。スガシカオ&THE FAMILY SUGARツアー in 東京国際フォーラム。

イープラスもチケぴも玉砕した私とりつこさんに、先行予約でチケットを獲得して愛の手を差し伸べてくれた奇特な方、noirさん。noirさんとは初めてのご対面。想像していた以上に姉御肌なお方であった。

そんな大事な日にポカをしでかす、あまりにお約束な私。現金持参額が貧乏だったことに途中で気付き、有楽町を走り回る羽目に。「ここは三井住友だし、ここもみずほだ・・・」と東京三菱のカードを持って宝くじ売り場のおばさんにまで尋ねる。「昔は交通会館の下にあったけど、あそこ本屋になっちまったからねえ」江戸っ子なおばさん、ありがとう。都銀ならどこでも下ろせるって常識を、誰かこのお馬鹿さんに教えてやってください。

会場ロビーではスガシカオグッズに人だかり。「お金ないしな・・・」と、まるで20円握り締めて、駄菓子屋でヨーグルトを物欲しげに見つめる子どもと化した私に「大丈夫!貸すよ!」「私も!」とどこまでも優しいりつこさんとnoirさん。本当にすみません。しっかりスガ様写真集をゲット。ツアーパンフならばもう少し文字が欲しかったけど、贅沢は言うまい。

国際フォーラムはステージを底に、客席がすり鉢状で視界がよかった。さらに図々しく通路側の席を頂く私。音響もすばらしい。音が自分の耳目指してまっすぐ集まってくる感じ。

ステージから客席に向けてサーチライトのように照らされると、ステージのスモークと相まって、視界がステージでいっぱいになる。蜃気楼のようにぼうっと浮かぶスガ様ご一行。

ライブが始まる前は「このお楽しみが終わってしまったら、明日からどうやって生きていこうか」と不安に思ったくらいだったけど、始まったら「これで明日から生きていける」と確信した。

CDで繰り返し聴いた、DVDで何度も観た大好きな人たちが数十メートル先で今演奏している。その音を、生で、ダイレクトにこの耳で聴いている。こんな幸せがあるだろうか。
※もちろん隣りには「お金貸すよ」と背中を押してくれる優しい人たち。

スタートから一時間半くらいはJ−POP善良なスガシカオ、残りはFUNKFUNKの黒スガ様を堪能した。いい。

メロディがある間はスガさんの声を、間奏やイントロアウトロではファミシュガの演奏力を満喫。スガさんて予想以上にギターうまかった(失礼)。アコースティックパートでは、鼻水も涙もフルスロットル。そんなときに限ってハンカチが見当たらないマーフィー。

MCのおちゃらけぶりと、歌とのギャップが激しい。こんな人がこんな歌を?が、逆に感慨深かったりもする。そしてエロくなければ、美しいうたも歌えないんだろう。両極端は誰にでもあるはず。それを隠しもせず、あえて露出するスガ様。そんな彼が好き。

ライブの後はnoirさんのあとを金魚の糞のようについていき(誰がと尋ねないように)、沖縄料理っぽいお店に。いやー見事だビールのグラスが空く空く。ウーロン茶でちびちび、しかしがつがつ食べる私。しかも「有り金がこれしか・・・」と食い逃げ状態。ひどい。ひどすぎる。

初対面の方が二人と、私にとっては緊張する場面のはずなのに、スガ様パワーのおかげか、ライブを共有したという親しみからか、或いはりつこさんがいるという安心感からか、全く壁無くお話できた。「二回目からは緊張しなくなるよ」という、前回のりつこさんの金言どおり、今回は緊張よりも期待のほうが上回ったようだ。

ちなみに今日、夫は会社を休んで夕方からの娘番に備えた。おとといあたりは鼻づまりと頭痛を訴えていた夫。「俺にはかまわずに行け」と芝居がかる夫の屍を乗り越えて(当日は元気でしたよ)臨んだスガ様ライブ。そうしただけの価値はあったよ。本当にありがとう。

雨男のおかげでこの日だけピンポイントで降った冷たい雨にもめげず、この私がスカートで、タートルじゃないセーターで、もう合コンか見合いか初デートかっていう気合でおめかししていったよ。もう二度とないよ・・・。地下鉄の窓に映る自分の姿が恥ずかしかったよ。若作りしすぎたさ。我ながら見慣れない自分で、初対面の方に会ったなんて。ひー。

しかし音楽の持つ力ってすごい。人と会うことでもらえる力もすごい。

素晴らしい夜でした。



2005年02月13日(日) 三連休最終日

三連休最後の晩は実家参り。届け物というか預かり物を渡さなくてはいけなかったし、お雛様を連れてくるという使命もあったし。

そして何より実家のアップライトで「奏」を弾いてみたかったのだ。外気とほぼ同じ火の気の無い元私の部屋で格闘することしばし。難しいというのはよーくわかった。

格闘したおかげで電子ピアノ欲しい熱が少し冷めた。こうして熱しては冷め、熱しては冷めを繰り返している。もしも娘がピアノを習ったりし始めたら、それが年貢の納め時ってやつなのかもしれない。

夕ご飯のお鍋をじじばばとつつきながら、ふと思い出して尋ねてみた。カーサンが幼稚園時代にばばが作ってくれたお稽古バッグ、あのアップリケ刺繍の図案集はまだ持っているのか、と。「あるわよ」と即答、納戸から引っ張り出してきたそのブツには、紛れもなくあの柄が。

幼稚園だったか小学低学年だったか、
ピアノのお稽古の順番を待つ間、
刺繍の花をひとつひとつ手で触って
確かめていた記憶がやけに鮮明。

ロバの花車の柄。図案の写真をよく見ると、
ばばはずいぶん刺し方を簡略化してたようだ。


しかしばばの物持ちの良さには本当に驚くよ。
昭和47年発行。

「子どもの刺しゅう」の割にはおどろおどろしい字体のような。

表紙のくまは、アップリケを刺しゅうにアレンジして
幼稚園のスモックに施されていた記憶あり。



2005年02月11日(金) 「奏」熱

カーサンの携帯メールの着信はスキマスイッチの「奏」最後のサビ(在宅時限定)。オーキャンのLIVE音源だ。娘はそこだけ歌えるようになった。

J−WAVE LIVE 2004での、スガさんの「黄金の月」とスキマの「奏」二曲のラジオオンエアを録音したMDは、大事な大事な保存版になっている。昨日は何故か「奏」を聴きたくて聴きたくて、そこだけリピートしてずっと聴いていた。

そのうち猛烈にピアノが欲しくなってきた。あいや単純。いや以前から欲しかったから、再燃というやつだ。

実家にアップライトはあるけれど、今住むマンションという環境を考えると消音できる電子ピアノがいいなあ。CASIOのプリヴィアが安くていいなと思ったけど、ほぼキーボードタッチという情報をネット上で見つけて考える。

ネットで買うにしても、やっぱり実物に触ってみないことには決められない。どこの楽器店に行けば触れるんだろう。池袋?御茶ノ水?銀座?

所狭しとギターやベースなんていう壊れ物が並ぶ楽器屋さんに、娘を連れて行くのはかなりデンジャラスだなあ。夫がいるこの連休がチャンスといえばチャンス。

ちなみに今日「あるかも?」と期待していってみたショッピングセンターには楽器自体全くなくて成果ゼロ。とほほ。

「奏」のスコアも探したいしなあ。やっぱり御茶ノ水かなあ。



2005年02月10日(木) Amazon様

Amazonにログインするたび、「あなたの買った商品がおいくらで売れます!」と勧誘され続けてきたカーサン、先日初めてAmazonマーケットプレイスに出品してみた。どきどきするなあ。

たまたま人気商品だったからなのか、翌々日には買い手がついてしまった。

梱包する封筒を買いに行き、娘が覗き込むなかラッピングして体裁を整えて、郵便局で発送。買い手さんにメールも送る。

た、楽しいぞ・・・。

ちゃんとしなくちゃという緊張感が気持ちいい。いかに日頃だれてるかってことだけど。

何故か売り上げはカーサン名義の口座に入ることになっているのであった。

そして早速またAmazonでお買い上げもしてたりする。まさに奴らの思う壺。


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