使命 |
最近また桜井亜美の小説を読んでます。 しかも新刊とかじゃなくて、前読んだ「girl」をもっぺん読み返してる。 やっぱ痛いです。
「girl」のあとがきで書いててんけど、 彼女は中学の頃から援助交際を続けていて、そこで出逢った幾つもの事実を 記しておき、それを組み合わせアレンジして物語を創り始めたそうな。 あとがきはインタビュー式になってて、記者の人が 「つまりあの小説は事実だってこと?」って聞いたら 「うん、まあ“創作的事実”といったところかな」 「どうしてそんなことしたの?」 そう聞くと、彼女はきっぱりと答えた。 「使命、かな。」と。
これ読んだとき、素直に「そうやな〜」って思ってしまった。 あたしもすごく似たこと考えたりするから。
歌ってると「なんで唄を歌うの?誰かのため?自己表現?音楽が好きなの?」 みたいなことをたまに聞かれる。 あたしはまだ歌う理由は「これだ!!」って答えを見つけてないし、 たぶんそれが本当に解るのは、歌うことをやめるときだと思う。 だけど理由を探してしまう。人間ってそういうとこあるよねぇ(笑)。 んで、あたしが今一番ピンときてる答えが「使命」やねん。 あたしには「全てのことを許してあげる」っていう使命があると思う。 それを果たすためにあたしは曲を作るし、唄を歌えるってことに気がついた。
いつも自分を責めてしまう人、忘れたい過去を持つ人、 誰かのことを憎んでいつまでも許せない人、 世の中のあらゆること、自分に危害を加えるどんな些細なことも許せない人、 そういう環境や心を持ってしまってることを 許してあげたい。 てゆうか、一番にきっと、あたしが許されたいんよね。 そして少しでもあたしと同じように感じてる人がいるなら あたしは、その人たちに「大丈夫だよ」と言ってあげたい。 「頑張りすぎないでいいんだよ」って伝えたい。
そういう過去を持ってしまった人だからこそ、 愛について他の人の2倍も3倍も真剣に考えられたり、 深く傷ついた経験があるからこそ、人の痛みがわかることだってある。 過去は全て今の自分を作っていて、それはきっと自分が思っているより 悪いことばかりじゃない。 もしも苦い経験から前に進むことを怖がっている人がいるなら、 あたしは「前に進もう!」と言うんじゃなくて 「ゆっくり癒されるときを待てばいい」っていう唄を歌いたい。 もちろん、癒されたなら今度は「前に進もう!」っていう唄を聴いて 元気出してもっと前に進んでほしい。 あたしが歌うのはその一歩手前。
そんな使命があること(っていう思い込み?・笑)が あたしに唄を歌わせているんだと思う。 なんだか長い日記になってしまった(笑)。 とりあいず「girl」読んでますよっていう日。(笑)
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2002年05月23日(木)
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