日々の戯言置き場。
**ユリ**



 面白いおばあさん

オペレーターの仕事をしていると
一日に50件以上の電話を取るから
50人以上の人と話をすることになる。
もちろん50人は多種多様で、
いいお客さんもいれば非常識な人もいる。

今日は面白い人がいたので紹介したい。

「ここはアリコさんですか?」
第一声はそれだった。70前後のおばあさんのような声。
でも、とても優しそうなふっくらとした声だった。
残念なことにこのセンターは通信業界の会社のため、
もちろん保険のアリ○さんではない。
「いえ、違いますよ」
そういうと、電話口のおばあさんはホッとしたように
続けた。
「ココマジック、一つ。」
びっくりして、絶句してしまった。
おばあさんの話によると、ココマジックは
塗るときれいになるらしい。ずっとココマジックの
ほしさを語り続けるが、ココにはココマジックはない。
それを説明してもわかってもらえず、どこにかけたらいいのかと
聞かれても、こちらとしてはまったくわからない。

きっと、このおばあさんはTVショッピングでココマジックを知り、
ほしいと思い、TVショッピングの電話番号ではなく、
おそらくそのCM中に流れていたアリコの電話番号や
ココの電話番号を控えてしまったのではないかと察する。

ココでは手に入らないこと、間違い電話であることを説明し、
何とか納得していただいたが今度はしきりに私の名前を聞く。
でもそれも、なかなか聞き取ってもらえない。
「ヒモマロさん…?」「タニムチさん…?」
あまりに私の名前とかけ離れずぎていて
(っていうかそんなみょうじのひとはおらんだろ)
だんだん笑いがこみ上げてきた。耳が遠いのか、
アルファベットで説明しても通じない。
笑いをセキでごまかしたりしたけれど、
あの人はなんだったんだろうか。
あの後は大丈夫だったのだろうか。

後日談
ココマジックは本当に存在していた。
彼に聞いたら知っていた。
ここで見られるよ↓
http://www.nst21.com/cocomagic/
同僚のゴンちゃんにも同様の経験がある。
おじいちゃんからの電話で
「チョウザメゴールド、一瓶!」
と注文が入ったそうだ。
残念ながらチョウザメゴールドも置いていない。
精力剤だろうか。

2006年06月15日(木)
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