便蛇民の裏庭
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今日は雪が解けて道がぐちゃぐちゃ。 なのになんだいこの寒さ。
学校図書のボランティアで掲示物の張替え作業に出た。 たまたまやっていた人形劇の車が紛失したというので 急きょ車の絵を描かされる。 なんだか何でも屋さんと化している今日この頃のぼく。
帰り道、ちょっと遠いけど花屋さんまでいった。 こじんまりしてて選ぶのに困るほどの花も置いてはいない感じ。
店のおばちゃんに 「お姑さんが長年勤めていたのを辞めたので、何か花束をと思って」 というとバラを勧められた。
でも、確かバラは仏壇に飾るのはよくないんじゃなかったか? 母上の事だ、絶対に父上に見せるに決まっている。 仏壇にも飾れる花の方がいいだろう。
カスミソウ・スイトピー・フリージア。 ピンクと白の可愛い花束。
ぐちゃぐちゃの道、花束抱えて歩く帰り道。 花は贈られるよりも、贈る方が幸せな気がする。
母上に花束を差し出すと・・・ あぁ、頼むから泣かないでくれ。 案の定仏壇に持っていって父上に報告している。
「やぁー、便ちゃんっ、いつもいつもありがとうねぇ。 あたしもあと15年かそこらしか生きていられないだろうけれど あんたたちの面倒見れるようにがんばるからね」
いやいやいや、面倒見てくれなくていいからさ、 ボケたり、寝たきりになったりしないようにがんばってくれ。 この年で老人介護はちょっとまだ心の準備ってもんが。
初めて会ったとき 「てめぇなんかに老後見てもらわなくても あたしゃ一人で老人ホーム入ってやってくんだ!」 といきなりいわれたりしたが。
そんなもんは水に流そう。
「一人っ子のところに嫁にきたからから、 あんたも老後はみないとと思って覚悟してるんだろうねぇ」 などという。 まだ老後じゃないつもりでいるらしい。
でも。
あんなに強情ッパリで可愛げのなかった母上が なんだか小さくなってしまった。
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