便蛇民の裏庭
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子供がまだ小さい頃、一緒に散歩をしていると、よく声をかけられた。
「あらーパパとお散歩、いいわねー」
さらにさかのぼる。
妊娠中、妊婦検診に行くよね。 この家に越してきて通う病院を変えたとき、 名前を呼ばれたので入ろうとした。
「あぁ、ダンナさんはあとでエコーの時お呼びしますから」
看護婦さん、ぼくが妊婦ですよ。
それ以降も、 付き添いのパパだと思われて 妊婦に付き添ってきてるお母さんとかに褒められたよ。 「若いのに偉いわねー」って。 きっと、名前呼ばれてぼくが入っていくのを 不思議に思ったことだろう。
下着屋に入れば
「彼女にプレゼントですか?」
・・・自分のです。 だからずっと、下着は通販だった。
女の子と二人で歩いてて カップルに間違われたことなんか数え切れない。
彼氏と歩いてて、女の子に逆ナンパされたこともある。 ぼくが彼氏と腕組んでたら 堂々としたゲイのカップルだと思われたことだろう。
さらに小さい頃は 女の子に「間違われる」といった感じだった。
・・・こんなのを襲う男ってさ、 根本的に歪んでるよね。
そして現在。
買い物をしていた。カゴを片手に。 「今夜はなににしようかのぉ、相方の好物は・・・」 などと刺身を見ていた。
斜め下から熱い視線。 見るとそこには小さな素敵な老婦人が。
あの、あのね、あなた・・・あなたね、 あなた、男性?
「女性です」にっこり微笑む
「あぁ、そう、そうなの。女性なの」 そして、いそいそとご主人の元へ。 「女性ですって!」 なんだか答えがわかってすっきりと満足そうな2人。
化粧もしてた。 珍しくちゃんと。 しかも老婦人はしっかりまじまじと顔を眺めていた。
何故訊く?
しかも、女性?ではなく、男性?と。 わはははははははは。はぁ。
このときちょっと髪長かったんだけどなぁ。
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