Sotto voce
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2004年06月04日(金) 『気持ち』の値段。

決算業務で残業続き、最近は父に夕食を作ってもらってる状態。

食べたら片づけしようと思うものの、その前にひと眠りしないともたない。

今夜もそうやってうとうとしていていたところに、一本の電話。

父はすでに自室に引っ込んでいたので、渋々起きていって電話を取る。

相手は母で、父に金(いわゆる『慰謝料』)を振り込んだのか聞けという。

決して父にかわれとは言わずに私にそれを言わせるとは、なんとも嫌な役回りだ。

案の定、父の機嫌が悪くなった。

金額をはっきり提示しないから、金額を聞け、という。

母の答えは

「お父さんの『気持ち』で決めて。」



親子二人で考えてしまった。

「気持ち」の値段とは一体いくらだ??と。

当初は父の退職金の半分と、家土地にかかわる権利をある程度よこせ、

といったらしい。

父はその要求を飲んでもいいが、父が保証人をしている、

甥のY氏(父の長兄の息子)の借金(の保証)も半分もつなら、という返事をした。


それに対する母の答えは

「借金までは背負いたくないから、金額はあなたの気持ちで決めて」

だったそうだ。


なんとも聞いてて不快な話である。

もう父と母の間にはこういう打算的な話題しか出ないのだ。


父は、自分の保険金の受取人を全て私に変更したといった。

今父が手がけている山の仕事も、俺が死んだらお前の好きにしろ、といわれた。

父が一体あとどれくらい生きるのかはわからないが、

おそらく私よりは先に死ぬだろう。

あらためて、父の老後の面倒や、その為にはこの土地で生きていくこと…

そんな覚悟を決めなければいけない現実を、突きつけられたような気がする。


安積 紗月 |MAILHomePage

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