◎ ◎
帰りの電車が発車すると同時に雨が降り出した。
今日もやっぱり胸は苦しくて
それでもやっぱり涙は出なくて
そんな私に代わって、空が代わりに泣いてくれた気がして
とんでもない自己満足だと思いながら、空に感謝した。
雨音が、酷く優しい子守唄に聞こえた。
子守唄の中、私は喜びで一杯になりながら目を閉じた。
電車が終点の駅に着くと、雨はすっと止んでいった。
本当に、私が電車に乗っている間だけ降り続いた雨。
不思議な雨。でも、それだけに感慨を覚える。
私もいつか、あの雨のような人間になれますように。
− 2005年05月29日(日) −
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