◎ ぐるり。 ◎

噛み付くように吼えた空
広く澄んだ藍でした。

爪を尖らせてひっかいた地
波打つ優しい蒼でした。

命に区切りを見つけた人は
世界は綺麗だと言いました。

私の世界は色が無くて
時折黒がこびり付くけれど
それも泡沫のように消えて

歩く先が分かりません
道の在り処が分かりません
足の位置が分かりません

何も見たくありません
何も聞きたくありません

拙い祈りは
煙の向こうに溶けました。

   − 2006年01月04日(水) −

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