| 2002年05月08日(水) |
それがアタシの性癖です |
なんだか久しぶりに電車に乗った気がする。
少しの曇天。 迷った末に傘を置いていく。 少し明るいし。 吹く風も昨日より暖かい。
改装された会社はロボットを飼っている。 機械的に電話をとる。 機械的にキーを打つ。
イタミがあるので私は人間?
お昼は久しぶりに会社で摂る。 タイカレーを突付きながらこんな話が出た。
「趣味って何?」
趣味の種類の話ではなく、趣味そのものの話。
巨人ファンの彼はハッピ姿で応援している彼に勝てないので巨人が趣味なのではない。
そうではない。 彼にとって巨人は趣味の一物ではなくマニアになる対象物なのである。 ハッピ姿で応援するマニア以外のその他大勢があまりに大勢なため、 それを趣味と呼ぶには大勢に埋もれすぎてしまうのである。 なので彼は巨人が趣味であるとは言えないと言う。
「オマエがSM趣味だっていうのは分るけどなぁ。」
会社のリフレッシュルームでそーゆー話を大声でするのは、 いくらアタシでも抵抗あります。
それでも。 アタシは敢えてそれを性癖と言う。 趣味ではなく。 話はきっと逸れるので、このまま気にせず先にいく。
オイラはこう言った。 趣味というものに関しては、知識の深さと、それを趣味だと言う人の人数が 比例しているのではないか、と。
昼休みが終わり、30分後、オイラのブースに来て、彼は尚もこう言う。
「SMが趣味です、っていうのは分るし、ナンパするのが趣味です、とか、 テレクラ遊びが趣味です、っていうのは、 それなりの知識やノウハウを持っているのだろうから分る。 けれど、SEXするのが趣味です、というのがいたら分らない。 大抵の人が好きだろうし、大抵の人が一定レベルの知識を持っているだろう。 じゃぁ回数をこなせるかと言ったらそれにはムリがある。 それともその場合、テクニックが関係してくるのか? 果たしてそれはただのスキモノではないのか? 趣味として成り立つのか?」
咄嗟に「SEX趣味はオッケーじゃないですか?」と答えたら、 リサーチしてレポート5枚にまとめろ、と言う。 コマッタ人だ。
あなた。 どーゆー上司ですか?
2時間後、もう出来たか、とせっつきに来る。
マジだったんですか。 一体何のための リサーチなんですか!?
あれこれやっている間に夕方。 新しい個人ブースにいると時間がわからない。 四方を壁に囲まれ、ブロックのような、一つの部品になった気がする。
病院二日目。 ぐるぐるの指はぐるぐるのまま。
なぜか意識に霞のかかっている気がする。
なぜかすべてが遠い昔だった気がする。
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