アイ ナンカ イラナイ。
夏野 空の日記

2003年01月28日(火) 何も伝わらない

久しぶりにちょっと考えさせられた話。

メッセの彼とやりとりしていたら「権利主張の前に義務を果たせ」というところで
お互い同意した。
当たり前のように権利を振りかざす輩の多いことよ。
その前に自分は果たして何をしているのか。
出来得ることをしているのか。
ベストを尽くしているのか。
それらをクリアした上で権利を主張しているのか。

振り返ってみたまえ。
己の姿を見てみたまえ。
そこにあるのは権利に塗れた「自己中心的な人間」ではないのかね。


どうやら彼は、とある女のコから当然のように荷物持ちを要請されて一言モノ申したらしい。
女のコが自主的に荷物を持っていて、それがツラそうだったら
「重たそうだね。持ってあげようか。」と、さらりと言う気にもなったのだろう。
そもそも、彼は言われずとも持ってくれるような人物なのだが。
が、その女のコは「荷物は男が持って『アタリマエ』。」という考えの人だったらしい。

それはどうかな。

「アタリマエ」。

世の中に「アタリマエ」などというものはないと思っていた方が生きやすいことは確かだ。
しかもコミュニケーションを図る上で、この「アタリマエ」という考えは
自らを貶めることになるのではないのだろうか。
人はそれぞれ、皆違うのである。


会社帰り、下北駅前のドトールで一服する。
頭の中で文章を組み立てている。


アイシテイル、アイシテイル、アイシテイル。
けれど。
「アイシテイル」を100万回言っても。
それで「アリガトウ」は伝わらない。


コミュニケーションの基本を忘れてはいないだろうか。
伝えること。
分かってもらうこと。
相手に伝える努力をすること。
相手に分かってもらう努力をすること。
相手から伝えてもらおうとすること。
相手の考えを理解しようとすること。
相手に伝えさせる努力をすること。
相手に理解させよう、という気を起こさせる努力をすること。

そして相手を大事にすること。
粗末にしないこと。


親しき仲にも礼儀あり、と言う言葉もある。
「言わなくてもいいや。」
あるいは「言わなくても分かってくれるだろう。」
は、驕りである。
自分の勝手な解釈である。
甘えである。
怠慢である。

「アイシテイル」と「アリガトウ」は違うのだ。


先日、ご主人様と2年7ヶ月ぶりに会った。
まるでそこには時間の隔たりがないように呑み歩き、語り明かし。
酔うほどに昔に戻り。
それでも。
1年で帰国するというはずだったものをとうに過ぎて2年以上待ったアタシに。
「すまん。申し訳なかった。」と。
最後の最後に頭を下げて、ポツリ、と。

やはり言葉にしなければ。
そして大事なことならなおさら。
言葉にしなければ。
そして相手を大事にしなければ。

心など。
伝わるワケがないのだ。

愛など。
伝わるワケがないのだ。


帰りのタクシーの中で昔のように、ご主人様の肩に頭をもたせかけていた。


きちんと。
きちんと。

伝わりますように。

きちんと。
きちんと。

伝えられますように。





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