恋愛至上主義
今まで|←昨日|明日⇒| はいいろのそら。
今日はクリスマスライブでした。 あたしは歌いません。 ピアノを弾いている時には歌っている時に感じる興奮など微塵も感じられず、 ただ黙々と音を奏でるだけで楽しくなんかない。 緊張もするはずがないし終わっても達成感すらなかった。 去年の12月19日もクリスマスライブで、入りたてのあたしとサキはまだ仮入だったから出る事はできずに二人で観客席から見てた。 「来年は出たいね」 なんて話してたけど結局あたしは去年と変わらない立場で。 夏にバンドの掛け持ちをしてた事すら夢に思える。 ピアノを触った事がなかったサキは無理矢理キーボードをさせられて以来キーボードが定着してしまい、ずっと歌いたいと言っていた。 サキは、今回のライブで部内の各パートのトップの奴らの演奏で歌った。 ユミは、サキは先生から贔屓されすぎだという。 贔屓でも何でもいいじゃんあんたはただ羨ましいんでしょう?といいたくなるのを我慢した。 サキの歌を下手だ下手だと言う割りにサキ程の努力をしていないと思う。 確かにサキは単調な歌い方しか出来ないけどそれも個性じゃないか、と。
今日久しぶりにY元と喋った。 前髪をまたくしゃっとされて半年前を思い出した。 あの時とは何もかも違ってしまった。 たった半年なのに。 あの頃は毎日が楽しかった。
Yにクラブを辞めると言ったら引き止められた。 勿体無いだとかお前の声は必要(?)だとか色々言われた。 話せばだいたい喧嘩になっていたけどこいつはこいつなりにあたしの事をちゃんと見ててくれたんだと思ったら少し嬉しかった。 でも決めた事だから。
自分には悪い事しか起きないのに人に対して言った良い事は当るんだから性質が悪い。 あたしはきっとこれからもずっと、悪い事ばかり置き続けるんだろう。
あたしは皆を苛つかせる事しかできない。
あたしが全部悪い。
|