恋愛至上主義
今まで|←昨日|明日⇒| はいいろのそら。
あぁ駄目だ って、教室に足を一歩踏み入れた途端思った。 予感は駅に着いた時から。 周りの子と同じ制服を着ているはずなのに何故か自分だけ浮いて見えた。 本当に同じ制服を着ているのだろうかと何度も何度も前を歩いている子の制服と自分の制服を見比べた。 そんなことをしなくても、あたしの家には制服は一つしかないわけで、 違っているはずが無い。 だけど何故か違って見えた。 学校の門についた。 正門なのにその役目を果たさずいつも閉じられている側の、 反対の門から入っていく。 Iちゃんに話し掛けられた。 Iちゃんはいつもにこにこしてて可愛い。 髪が茶色なんだけど地毛で、地毛登録もしている。 多分、色々大変なんだろうけど少し羨ましく思えた。 教室に入って見回すと、アッツもサキもまだ着てはいないようで。 アヤミに借りた本を返そうと隣のクラスに行ったら何故か閉まっていたので諦めた。 そして、違和感。 また自分が浮いているような感じ。 逃げ出したくなった。 その違和感はアッツやサキが来ても取れなかった。 ああ、きっと、これからもずっと続いていくんだろうこの違和感は。
ちょっと、続けていくのが辛くなってきた。
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