halu
私には上と下に、
ひとりずつ男兄弟がいる。
つまり私は、
異性中間子。
中間子は変わった子が多いとか言うけど、
私も多分そういうふうに言われるだろう。
3人兄弟のなかで、
私は明らかに浮いた存在だった。
兄は当たり障りなく、
単調に毎日を繰り返す人だった。
特別に固執するものもなく、
特別に打ち込むものもなく、
大事なものは全て家のなかにあるような人で。
学生時代は、
毎日決まった時間に家を出て、
決まった時間に家に帰ってきた。
私は中学で部活を始めてから、
あまり家にいつかなくなった。
とはいっても、
休日は常に家に居た。
私立だったから友達はみんな家が遠くて、
お小遣いも少なかったから、
外に遊びに行くことはできなかったし、
別に遊びに行くことに興味もなかった。
でも学校は好きだったから、
理由もなく下校時刻ギリギリまで残っていたり。
高校にあがって、
学校が嫌いになってからも、
唯一好きだった部室に入り浸っていた。
弟は上手く立ち回る子だった。
兄弟のなかで、
いちばん要領がいい。
勉強も出来た。
末っ子だからって、
家族みんなに愛されていた。
ときどきかんしゃくを起こして、
そうなるともう、
どうしようもなかった。