晴れも褻も 〜ハレもケも、と読みます。私らしいかなと。

2002年05月15日(水) 饅頭と風船

この題名を見てピンと来た方はすごいと思います。

これはあるマーケティング入門書に載っていた話です。
箱の中に饅頭を詰める。その上でひとつ取り出すと、
その不在の大きさ、位置がはっきりわかる。
しかしこれが風船だと、ひとつ取り出したところで、
ほかの風船が膨らんでしまって、
その不在はわからない。
たとえば無印良品というブランドは今その存在を主張しているが、
それがなくなってしまうとほかのブランドが規模を拡大し、その穴を埋める。
無印良品はそのポジショニングや規模はおろか、その過去の存在までもが、
市場の中で確認することはできなくなる。
ブランドは、箱(市場)に詰められた風船のようなものだ。

何を言いたいかというと、
また彼の話に戻ってしまうのですが、
彼の不在は私の中で風船の不在なのだ、ということ。
主張しない不在。
だから感情レベルでの死の認識が遅れているのかも。
何かの拍子にそれは饅頭の不在になって
感情のコントロールができなくなるけれど、
普段は風船。

そう感じる自分を申し訳ないと思います。
かつて指摘されたことがあるけど、やっぱ私は情が薄いのかも。
彼が死んでいるという状態に慣れつつある私は、
自分でもとてもさびしい。
けど、それを肯定する自分もいて、
それを推し進める時というものがあって。

時とか、人間ってそういうものなのかもしれない。
でもまだ、It's a wonderful world(ミスチルだっけ?)とはいえないかも。


***南の島の写真をアップしました。→こちら***
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