ToY◎StorY
モクジ|カコ|ミライ
キスをするとき
そっと わたしの頬に触れる手も
痛いほど抱きしめてくれる
細身の体なのにがっちりとした腕も
照れ隠しでよしよしのかわりに
ばしばしたたいてくることも
抱きしめてくれた時の心臓の音も
ずっと続けていたい キスも
ほんとうは
ちっとも忘れられない。
ほんとうは
忘れたくない。
これは 恋じゃない。
いわゆる「好き」じゃない。
そこにあるのは 不思議な安心感。
でも どんな理由があろうと
踏み込んじゃいけないんだ。
もう わたしからはあいたいと言わない。
もう 言えない。
先輩と 甘い 甘い キスがしたい。
ひた隠しにする その思い。
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