彼がスノータイヤの履き替えする為に帰省するということで、 その途中にある私の地元で夕食を一緒に取ることなった。 夕方、近くまできたら電話が入ることになっていたのでそれまでは 甥っ子と遊んだりして待っていた。
混雑がひどいらしくてなかなか連絡が入らない。 ちょうど妹とその彼氏も遊びに来ることになっていて、そっちからの連絡でも 高速の渋滞が激しいとの事。 私と言えば、どのレストランに案内しようかと考えていた。 なかなかいい所がないんだなぁ…。 お勧めなお店はあまりに近い存在なので、まだ「彼」と一緒に行くのが ためらわれちゃうのだ。 だって、田舎はウルサイからねぇ。 ちょっと軽井沢の方まで足を伸ばそうかな?と考えていたけれど、 彼から「もうすぐ着きます。」と電話が来たのは5時少し前。 インター出口前のドライブインで落ち合ったあと、結局お気に入りの イタリアンレンストランに案内することに決めた。 お店に入ったとたん目に飛び込んできたのは、家族みんなで会食中の同級生! それも一番遠慮のない友人Eだった。 あちゃーと思ったものの、腹をくくって席についた。 彼は「素敵なお店だね。」と気に入ってくれたようだ。
この日はピンクのセーターを来ていた私に「似合うね」と言ってくれる。 彼は会ったとき、必ず服装をほめてくれるのだ。 セオリーどおりだけど、まぁ悪い気持ちではないかなぁ。 美味しいイタリアンに舌鼓をうちながら楽しくお食事が進んだ。 3回目となれば少しは打ち解けてお話ができるようになったかなぁ。 彼の研修のクラスメートの話から始まってお互いの家族の話題や、小さかった頃のこと、友人のことなど話が弾んだ。自分でも意外なほど素直に喋れた。 デザートを食べているとき、Eが子供をトイレに連れて行く為にこっちに向かって歩いてきた。そしてやっぱり見つかってしまった。 びっくりしたみたいだけど、私が軽く手を振って頭を下げるにとどめたら、 Eも軽く手を振って返してきた。でもそれだけだった。 なんだぁ心配なかったなぁ、Eも気をきかせてくれたんだなぁ、とありがたく思った。だってまだなんて紹介すればいいかわかんないんだもの。 しかしEは帰り際、しっかり私達のテーブルにやってきて声をかけてきた。 「私は友達のEです。すみれのこと宜しくお願いしますね。式には呼んでね♪」とまで言い残して行った…。 彼は「大丈夫?まずかったかなぁ。」と心配してくれたけど、私はもう気にしないことにした。 でもなんとなく気がそがれたし、彼もまだ高速を運転して実家に帰らなくちゃならないからとそろそろ帰ることにした。彼のほうはまだ名残惜しい様子だったけど私は家に送ってもらうようお願いした。 この「家に送ってもらう」っていうのは私の数多きお見合の中では極めて珍しいことである。なんとなく嫌なのだ。だからいつもは近くの駅でおろしてもらうのだけど、なんとなく今日は家までの道順が口からでた。 自分でもとっても意外だった。次は12月の第2週に会うことを決めた。
|