他人の嫌な部分を、簡単に見つけてしまう。
好きな部分も簡単に見つけてしまうから、嫌な部分を中和する。
中和が追いつかなくなった時、相手の全てを否定しそうになる。
そんな気持ちが増えてきて、最近沈みがちだった。
時間が経てば中和出来るから、それまでの辛抱。
そこまでして保たなければならない人間関係も、会社の中にはあるのだ。
誰にも会う気になれなくて一人でいたかったけど、花火に誘われたので見に行った。
道は渋滞、駐車場は満杯。
路駐した車の中から、2時間の花火ショーを眺めていた。
花火は好き。
夏の夜を彩る風物詩。
テキ屋で買ったかき氷を食べながら、蚊に喰われるのも風物詩。
鮮やかにパッと咲いて、跡形も無く消えていく。
あんな風にパッと咲いて、魅せる事ができたら幸せだろうな。
そして花火の様に、跡形も無く消えたい。
二日間続けて花火を見に行って、寂しさを感じた。
好きな景色、好きな事、一緒に共有したいと思う気持ちが恋だとか愛だと思う。
花火を眺めながら考えていたのは、他の女の事だった。
BGM 『White,Daydream』 by ZIGZO
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