たまの日々

2001年11月21日(水) リンゴの気持ち

この前、
ある人とリンゴ狩りにいったんだ。
すごく高いところにある農園で、
眼下にきれいな町並みが、
目の前には夕日に輝く南アルプスが
現実じゃないみたいに映ってた。
私が「ほら」と指さして、ふたり肩を並べ、
贅沢な秋の空間をたのしんだ。

だけど、わかる。
ふたりで景色をみているのに、
きっとそれを共有しあえてなんかいない。
その人のこころの中に映った絵は
その人だけのものだった。

うまくいかないって、
こういうことだ、って解った。

帰り道、
二人きりの車の中で、
助手席に座った私がリンゴに変わっていたら
この人はいつ気づくだろう。
ちょっと笑って、
ずっと消せなかった。


 < 過去  INDEX  未来 >


たま [HOMEPAGE]

My追加