たまの日々

2002年05月13日(月) 泥睡

畳の上で大の字に寝転ぶ。
からだ中の総てのちからを抜く。
砂地に吸い込まれる水のように、
自分の体重と、今日一日が、
沁みこんでゆく。

密度の濃い初夏の陽射し。
ざわざわと揺れる深緑の葉。
夕暮れの草むらに騒ぐ夏の虫。

うさうさのはしってくる足音。
髪の匂いをかいでいる。
さくっ。
こらこら、
それは私の髪の毛。食べちゃだめ。

ひょいと抱き上げてお腹の上に乗っける。
うさうさが、
鼻をぴすぴす鳴らして胸の上、
私の顔の前まで甘えてよってくる。
ここちのよい重さ。
きもちのよいあたたかさ。
おでこを撫でる。
うさうさは目を細める。

うさうさを、甘えさせる私。
その全面的信頼。あたたかい鼓動。
うさうさを、包んでいるつもりの私は、
実は、うさうさに抱きしめられている。
うさうさに、甘えさせてもらっている。
うさうさに甘えている。

少し照れくさい。
たいせつに抱きしめて、
すとんと眠りに落ちてゆく






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