網戸越しの朝の風が、 涼やかに部屋を通り抜けていく。 夏休みの定番BGMのような、 蝉の鳴き声がすぐ近くで聞こえる。
いろんな理由があったとしても、 会社をやめる、ということは、 今の私の環境では我儘だ。 一人暮らしで、 自分とうさうさの生活をしっかりと守っていくだけの、 経済力は絶対必要条件なのだ。
その状況を押してまでも仕事をやめた。 そういう自分が後ろめたくて、 自発的夏休み、だなんて言い訳して、 ごろごろしていた。 たった、半日。
しあわせなことに、 いろいろな偶然が重なって、 私にとってやりがいのある仕事に就けることになった。 朝がものすごく早いとか、 交通の便があまりよくないとか、 通勤時間が長いとか。 ハードルもあるけれど、 それでもこの幸運を逃したくないと思う。 感謝しつつ、 毎日を大切に生きていきたいと思う。
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