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【沙亜子はいまだ、水の中】





◆ 何処から来て何処に行くのか。本当は知っていた。



早速、調べてみた
私が参加したいと思うウルトラマラソンの詳細
あらら、ウルトラ経験者しかだめっぽい
がっかり
一晩で、浮かれ気分に雨が降る
今朝も雨だけど
またジムにて2時間走るしかないかな
ロードに出たいんだけどな








今朝の夢は少しエロチックで面白かった
知らない誰か二人、恋人同士
アパートメントにて食事をしていたら
華奢な少女が其処に居座っていた
気がついた時からここにいたという
でも、誰にも気がつかれないと言う


「私は何処から来て、何故ここにいるのかわからない
 ただ、自分の存在を意識した時からここにいる
 家族も知らない
 これからどうなるのかもわからない」

幽霊?
人間?
それさえもわからない


男性はしきりに興味を覚え、質問を繰り返す
少女に見える彼女の肉体は、
好奇心に惑わされた男性には、ひどくソソルものであった


その好奇心はパートナーの女性には恋心にしか見えず、
部屋から退室する
追いかける男性


「そんなつもりはなかった」



女性の瞳には見えていた
数秒後の二人の未来が
心だけではなく、肉体までも虜になってしまい、
男性のすべてを絡ませていく、少女の起こす魔力的な未来を




そこに自分はいない
取り戻すことが出来ない、自分の魅力の無さ



愛を無くすより、遥かに惨めな絶望を垣間見る気力も無い








二人のいない空間にて、少女は呟く


「見つけて欲しかった、だけ」
「気付いて欲しかった。だけ」




そして部屋の物陰から、少年が現われ、言う






「同じにはなれないんだよ
 僕たちは所詮僕達でしか、ない」

















2004年05月14日(金)






   


   

      は




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