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【沙亜子はいまだ、水の中】





◆ 妖精を遠く眺めるだけの我。



今年も秋で本命レースシーズンが終わった




今年は冬に故障でつまづき
結局、最終レースまで響いてしまった




弱った筋力は
テコ入れを続けなければずっとこのままどころか
記録も落ち続けていくだけだろう




我より若い選手が台頭したシーズンだった




努力なら負けない自信がある




が


最早、新世代は素質そのものが違うのだ




眉間に皺など寄せなくても
楽しい、楽しい!って
笑いながら走る様は


我にとっては脅威でしかない




こんな苦しいことが楽しいのか




数字でしか感じ取れない自分の哀れさ




からっからに心が渇いていく






淋しいもんだ





もう来年には消えてしまう気しかない






ボランティア仲間でパーティーをした




火を囲み、皆が廻る、廻る




が、その明るい人らの雰囲気に馴染めず


いや、のけぞるほど恐かったのだ




弾き飛ばされ、その輪から離れて見ていた






後でリーダーに叱責を受ける




「みんなが楽しく踊ってるのに、なんで踊らないの?」




「なんで」と言う人に説明しても徒労に終わる




理解しようという気がないから、「なんで」と言えるのだろう



素直に気持ちを吐露し、振る舞える彼女は、さながら妖精のよう





冬鬱が深刻になってきた




過呼吸の恐怖に苛まれるようになってきた




寒くて寒くて身動きがとれない





他人との付き合いが憂鬱




気持ちを伝える気力がわかない





走るパワーが出てこない




寒いのが嫌い






それでも


閉じこもることを強いてくる冬は何だか嫌いではない




このまま凍ってしまえ







+--+--+--+--+--+--+--+


覚えていてくれて、ありがとうございます




懐かしい場所でしたね




熱く言葉に熱中している人らの集まりだった気がします




遠い記憶ですが















2014年01月06日(月)




沙

   
亜

子
   

      は


い

     ま

だ
  
、

水 

の        
 
   
中



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