猫の足跡
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子供の頃からお気に入りで、これだけは、ととっておいたぬいぐるみ類をとうとう処分することにしました。 とっておいた、といっても部屋にちゃんと飾っていたわけでもなく、押入れの隅に眠らせておいただけなので、これまでも可哀想だったのではありますが…。 ぬいぐるみに愛着を感じる年ではなくなっても、捨てられなかったんです。
茶色のうさぎ、小鹿…。特にうさぎは、ピーターラビットの「あの」うさぎそのもののようで、子供の頃はそれこそ大好きでしたし、ある程度「お姉さん」になってからも鑑賞に堪えるぬいぐるみとして私のナンバーワンでした。
皆、思い出のある品ばかりなので、ていねいに埃を払って、紙袋に入れて近所の神社に持っていきます。自宅から車で10分ほどのところにある某サーキットと同じ名前の神社は、ひなびてはいますが毎年そこそこの初詣客が来るところです。噂によれば、某長嶋監督が優勝できず苦しんでいた時に宮司さんが「うちにお参りに来てください」と手紙を出したところ、ご本人がお忍び?で訪ねてきて、お参りして帰ったその年にめでたく優勝したとかしないとか。一応、「読売巨人軍 長嶋茂雄」の記念植樹がありますのであながち嘘ともいえないんでしょう。
と、話は逸れましたが、正月の松飾りやお札を焼くコーナーにおいてきてしまうのは忍びないというわけで、社務所に行って「人形供養」のお願いをすると、ではお預かりします。とのお返事。1000円也で、供養の祈祷をしてくださるとか。
境内を出てふと周りを見渡すと、春のどんよりとした曇り空に丹沢山系が霞んでいました。 なんとなく、ひどくセンチメンタルな気分になって、川まで車を転がして、河原でしばらく山と川、鳥を眺めているうちに、夕方になってしまいました。…捨てるんじゃなかったかなあ。
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