フライングペンギンダイアリー
夏心からり



   ダンスとワルツ

 小説「白い犬とワルツを」を読みました。
 最愛の妻を失ってしまった老人サムのもとに一匹の真っ白な犬がやってきて…という話です。
 歩行器と痛み止めを手放せないサムが見る夢、過去の出来事、彼がつける日記、そして現在が混ざった独特の文章構成、人から人へと移り変わる視点、鮮やかな風景の描写が魅力的な作品です。

 ずーっと気になっていたタイトルの意味がようやく分かって胸のつかえが取れました。
 それは読んでからのお楽しみ、って事でネタバレは反転にしておきますね。
 サムの使う歩行器に白い犬が前足を乗せて後ろ足だけで立ち、一人と一匹が一緒に歩くんです。その様子をタイトルにしたんですね。このワルツこそが彼の余生そのものだったと思えてなりません。

 実はこの小説の本当の題は「To Dance with The White Dog」で、ワルツではないのです。
 でも日本語ではワルツの方が語呂も雰囲気もいいと思います。

 どうやって映像化したのかが気になる作品です。
 日記のところとかどうしたんだろうか……
 機会があったら映画も見てみたいです。
 そしてきっとまた泣くんだろうなぁ(笑)

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 創作でLINK♪にて短編小説コンテストの結果が発表されました。
 見事に撃沈。
 うわぁ、駄目だったかぁ……
 実は自分では「お。なかなかの出来じゃん? もしかしたら…」とか思ってたんですが。
 いやはや、やっぱ駄目なもんは駄目ですねー。現実は厳しいや。

 でも、一つだけ気になる事が。
 応募作品を全部読んでる人ってどれくらいいるんでしょうね?
 いやあの、今更の言い訳なんですけど、私の作品ってオチが最後の最後にあるもんで、「あ、もう次いこっと」って、冒頭でバックされちゃったかなぁーとか思ったり。
 現に弟は最後まで読まずにバックしたし。
 うーん、でもやっぱり、本当に良い文章ってのは冒頭から読者をぐいぐい引っ張るくらいの力がないと駄目ですよね。精進精進。
 私の作品に票を入れて下さった方っているのかなー? と過ぎた事をしつこく気にしつつも、次を頑張りたいと思います。

 ちなみに参加作品は「」です。サイトにアップしてあります。
 早めにアップしててよかった(笑)

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 新聞の投稿コラムに出してみたら、一発で通っちゃいました……
 自分の書いた文がいつも読んでいる新聞に載ってるのって不思議な気分ですね〜。
 500字程度で自由題、ってことだったので、時の話題を踏まえて書いたら見事採用。
 時の話題様様です。
 その「時の話題」の正体とは――タマちゃんです。
 はい、アザラシのタマちゃんについて書きました。
 やっぱ旬の話題はこれでしょ! もういなくなっちゃったっぽいけど(笑)


2002年09月04日(水)
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