| 2008年10月04日(土) |
ひとかけらの勇気♪(ネタバレありかも) |
DVD「スカーレット・ピンパーネル」(宝塚歌劇団・星組)見ました。 2日間でリピートしちゃった。 ハハハのハ〜。
舞台はジャコバン党が支配する1794年の革命中のフランスと英国。 ディケンズの二都物語と同じ時代っすね。 主人公の英国貴族パーシー・ブレイクニーことスカーレット・ピンパーネル(安蘭けい)は、無実の罪を着せられて断頭台に送られようとしていたフランス貴族の亡命を手助けしてる。 その一方で、コメディ・フランセーズの女優マルグリット(遠野あすか)と婚約してる。 舞台では既に二人は婚約者同士で、恋愛時代の描写はないのですが、安蘭さんと遠野さんの演技っつうか視線のやりとりを見てれば二人の関係が分かるはず。っつうかオラはすぐに分かった。 パーシーは自分がスカーレット・ピンパーネルだという事をマルグリットには秘密にしてます。 まあすぐに結婚式の場面になっちゃう訳だが。
この夫婦に、マルグリットの元恋人でジャコバン党幹部のショーヴラン(柚希礼音)が絡んで来ます。 マルグリットの引退公演の夜に、彼女がスカーレット・ピンパーネルのフランス側協力者である何とか侯爵の居場所を知ってるって情報をショーヴランが掴んで、「お前が居場所話さないと、コメディ・フランセーズは興行出来なくなるぞ」ってな感じでマルグリットを脅す訳。 自分の仕事仲間が路頭に迷ってしまうのは困るので、泣く泣くマルグリットは「侯爵の命だけは助けてあげて」と断って居場所を教えちゃうのだ。 でも結局侯爵はギロチンにかけられちゃうんだけど(T_T)。 勿論、その事はパーシーには秘密。 パーシーもマルグリットも秘密を抱えながら結婚しちゃうのだった。
で、結婚式の夜に、パーシーは侯爵の死を知り、マルグリットを疑い始め、マルグリットも自分に隠れて何かコソコソしているパーシーを疑っちゃうし、マルグリットに未練たらたらのショーヴランを加えた三角関係、プラス、フランス王太子ルイ・シャルルの亡命をスカピン団が成し遂げられるか?って冒険活劇ロマンです。
まあ、詳しいあらすじはネットで検索してちょーだい(^▽^;)。
一回目の印象。 うーん、やっぱアメリカン・ミュージカルだ。からっとしてるし〜。おどろおどろしい場面もあるけど、基本、コメディだし。 エリザベートと同じテイストだと思って見ると肩透かし食います。 二回目の印象。 何か、ショーヴランって可愛くない??悪役だけど抜けてるし(笑)、マルグリットに未練たっぷりで迫るけど振られるし。本人は強がってるけどヘタレワンコ臭がしました。 そうだ、ちょっとキャラ性にN江の匂いがしたのだ!(ここで突然出て来る蜃気楼) ショーヴランも黒服ばっかだし。ククク…。
曲のメロディがとにかく綺麗です。 力強い曲あり、バラードあり。 DVDを見る数ヶ月前にブロードウェイ版のサントラを聞いてたので、大体の曲は知ってたけど、ヅカ版の為に書き下ろされた「ひとかけらの勇気(A Piece Of Courage)」の一曲でオリジナル版との違いが出ました。 この曲がヅカ版「スカピン」のメインテーマです。まあ主題歌みたいなもんだしな。 相手を信じる勇気の扉を開く場面でこの曲が効果的に使われてる訳。 個人的には、ショーヴランがマルグリットへの気持ちを歌う「君はどこに(Where's The Girl?)」なんかも好きです。
パーシー役の安蘭けいさんですが、さすがベテランです(去年、苦節研17でトップの座に)。歌も上手いし、演技も軽妙だったり重厚だったり、安定してます。 マルグリット役の遠野あすかさん。難役を上手くこなしていたと思います。素顔はどっちかっつうと可愛いお嬢さんなのに、舞台では妖艶な人妻。大人の女役がこなせるトップ娘役は貴重でっせ。
注目はショーヴラン役の柚希礼音(れおん、と読む)くん。初舞台が1999年なので、新人ではないけど、まだまだ若いです。 つうか、初舞台の「ノバ・ボサ・ノバ」なんだけど、生舞台は見てないけどBSで放映されてたのでそれは見たよ。つい最近のような気がするけど、もう9年前か。時間の経つのが早っ。あのラインダンスの中にいた子が既に二番手…。ほんと、早っ。 背が高くてダンスが上手くて新人の頃から注目されてたのは知ってたけど、去年、安蘭けいさんトップ就任時の星組二番手に抜擢されたのにはびっくりしたです。 去年のトップお披露目を今年の正月のBS放送でやったので、それも見たけど、大分男(笑)らしくなったけどまだ女の子っぽい丸みが残ってて、はっきり言うと好みの男役像ではなかった訳。 でも、ショーヴランを見たら、すごく成長していてはた又ぴっくりです。 いい男に成長してくれ(舞台の上でだが)!
何回も見てみると、ハッピーハッピーエンドで、良い気持ちで見られるミュージカルです。 これは「ミー&マイ・ガール」もそうだけど。 …なんか、今年やった月組の「ミー&マイ・ガール」も見たくなってきたです。 1995年にやった天海版は見た事けどね(勿論ビデオ)。
なんか長くなってしまった。
おまけ。 パリの群集の場面が迫力あったです。 舞台を見た人達の感想ブログなんか読むと、生だともっと迫力あったらしいです。 それから場面転換がスムーズ。 変な間がないのでストレスたまりません。 オリジナル芝居もこのくらいのグレードで作ってもらいたいんだけどね(-_-;)。 まあスカピンも完璧ではないっすけどね。 色々と細かい突っ込み所はあるけど、ミュージカルってどれも突っ込み所はあるよね。
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