月のシズク
mamico



 Strange Connection

某出版社から1冊の本が届いた。
文藝別冊で「尾崎豊特集」だそうだ。
彼がこの世を去ってから、もう10年になる。

アメリカ留学中の教授が原稿を寄与しており、献本リストに
私の名前を挙げてくれたそうだ。ちょっとした縁で私は、
尾崎豊さんのデビュー当時のプロデューサーと知り合いだった。

4年ほど前、発作的に尾崎豊に目覚めた教授に「なにかのきっかけに」
と紹介したのだ。その関係がまだ続いているらしい。なんとも奇妙なご縁である。

私自身は尾崎豊という人物にぞっこんだったわけではなく、
ただ「なんとなく」歌を知っていたくらいだ。
それでも、ちょっとした「痛み」を伴う彼の歌声は、
一度聞くとずっと耳の奥で鳴り響いていた。
彼が亡くなってからも、CDの売り上げなどは伸び続けているらしい。

彼の肉体は消えてしまったけれど、声も映像も言葉も、
たくさんたくさん彼の存在は居座っている。
時間的なシンクロがなくても、新たに尾崎豊を聞き始める人も多いという。
(宇多田ヒカルもファンらしいし)
本人が死んでしまっても、共感は生まれ続ける。
その意味はなんなのか。

尾崎豊を多面的に再構築したというこの本、興味のある方は書店へどうぞ。
そろそろ平積みにされている頃なので。




2001年04月12日(木)
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