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■ トゥモロー・ウィルビー・オーケイ
新しい年が始まって一週間経った。 今だから告白できるけれど、この一週間はひどいものだった。 考えてみれば、去年は相当ヘヴィな一年だったから、時差ボケ的にその皺寄せ がやってきたのかもしれない。病気ではなく、病的な肉体を抱えて落ち込む日々。
視界にはうっすらとオブラートのような膜がかかり、気がつけば下ばかり 向いていた。それに前触れもなくやってくる耳鳴りと嘔吐感。この奇妙な 嘔吐感はもう半年近く続いている。どうなってるのだか、さっぱりなのだ。
年末、突然失神した。 後から考えてみれば、あれは失神以外の何ものでもない。 台所の換気扇の下で恋人さんと話していたら、突然どずんと落下した。 私にはその後の記憶がない。聞けば、恋人さんがずるずると引きずって ベットまで運んでくれたらしい。ほっぺたをぺしぺし叩かれて目が覚めた。
医者に行け、と云われているが、私は基本的に医者を信用していない。 私が唯一絶対の信用を置いていた医師は、悲しいことに、もうこの世にはいない。 ときどき、思う。彼女ならどんな診察をしてくれたのだろう、と。
「わらいなさい。声をあげて、あははとわらってみなさい」 なんだか、彼女ならそんな(芸人とも医師ともつかぬ)ことを言いそうだ。 大真面目な顔をして、そう云ったあとに、ぷっ、と吹き出しそう。
やだ、なんだか新年なのに、やたらと懐古的なわたし。 オーケー。明日はきっとオーケーと言えるようになってみるね。
2004年01月08日(木)
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