新学期も始まったというのに相変わらず店は忙しい。 まるで狂ったように働いた後は映画に行く。
「耳に残るは君の歌声」 サリー・ポッター監督。 (この人、あの映画観に行っただろうか。) 主演の二人がごっつい好みであるが、それはこっちに置いとこう。 第二次世界大戦時の欧州を舞台にした「父をたずねて三千里」である。 ドイツ第三帝国の侵略が組み込まれているのはお約束なのだが、 この映画で注目すべきは登場人物の出自であろう。 ユダヤ人の少女、ジプシーの青年、ロシア人のダンサー、イタリア人のオペラ歌手。 端役として登場する人々の民族も合わせると、当時の欧州社会の縮図を見るようだ。
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戦争つながりではないのだが、アゴタ・クリストフに挑戦。 『昨日』『悪童日記』『ふたりの証拠』 読んだ順番そのままである。 図書館には後者二冊がなかったので、新作の『昨日』を借りてきたら、 かねてからの標的だった『悪童日記』を手に入れないことには収まらなくなってしまった。 戦中戦後の東欧は、のんきに暮らしている日本人の私からは想像もつかない程深くて暗い。
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帰宅途中の車中で、突然肉が食べたくなった。 ハンバーガーの中身やハムのような加工品でなく、繊維を噛みたいと思った。 めったにないことだが、スーパーで牛肉を買った。 そういうことってない?
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