2002年07月11日(木)


おかしいなぁ、N山の車がない。
まさか風邪悪化して今日は休み?…大丈夫かな。

バイト先の駐車場でそんな不安を抱き、「おはようございます」とドアを開けた。
するとN山がいるではないか。

「聞いて聞いて。俺事故ったんだよ」

開口一番そう言った。
僕は詳細を聞きたく、急いで着替えて彼の元へ行った。
どうやら彼の車は廃車らしい。
居眠り運転で信号待ちの車に激突し、治療費・修理費、およそ300万円
支払わねばならないのだそうだ。
力ない笑顔で努めて明るく振舞うN山が気の毒で仕方がない。

「体は大丈夫だったんかい」
「まぁでも無事でなによりだよ」
「車だけですんでよかったいね」

N山と主任に「近所のオバサンみたいな反応だ」と笑われながらも僕は言った。
ここ一週間いろいろなことがあったのだと彼は言う。
そんなこともつゆ知らず、僕は何もしてあげられなかったのだ。

バイトが終わってから久しぶりにメールを送ってみた。
ありがとう、と返ってきたが、元気がないことは変わりなかった。
お金のことはもちろんだが、ぶつけたショックというのは計り知れないだろう。
僕もよくぶつかるので少しはわかる。
(何故か人の車にぶつかってばかりで、ガードレールや壁に追突などは一度もない。)
一人で落ち込んでやしないかと、いてもたってもいられない。
心配だ。



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