雨のち晴れ...scbellen engel
一夜の戯言 - 2004年10月25日(月)






新潟中越地方被災地の皆様へ。

心より御悔やみと御見舞いを申し上げます。




「きれいごと」になるかもしれない。
でも今、思う事を「今夜かぎり」書こうと思う。
後日、この件に関して記する事はないと思うけど
いつも心では自分なりに、出来る限り感じていたいと思う。



できることはないんだろうか?
こういった災害のニュースを観るたび、いつも同じ事を思う。
今回の地震も、想像を超えた被害が出ていて
同じ日本という土地にいながら、同じ地震を感じながら
何故こうやりきれない事がおこるのか苦しくなる。
昨日まであった当たり前の生活が一夜にして全て無くなる。
幸いな事に私は、災害にあった経験は無く
いつだってTVの向こうの痛みや苦しみを観る側にいる。
だから、こうやって書くことも本当なら失礼極まりない気もしているし
かといって黙ってのうのうと暮らすのも、正直やりきれない。
今回の地震の地、新潟には大切に思う人が、家族が暮らしている。
直接、面識もなければ 電話で話したことすらない。
でも大切な人。
その彼女が、この大変な中、心配の声に答える為に
自身のHP日記に安否と今回の災害の様子を書いていた。
無事だった。
ほんの少し、安心した。
・・・と同時に涙が出た。
TVで知ってはいたけれど、その地にいる人が書くもののリアルさ。
恐怖。不安。
読んでいて鳥肌がたった。

そうなんだ・・・。
やっぱり、TVはTVでしかなくて本当に痛みが分かるものではない。
この寒空の下、今も現地の人々は不安と恐怖と戦っている。
配給される食事もままならないとニュース。
食パン一枚とおにぎり一つ。
「温かいみそ汁が飲みたい」
「温かいコーヒーをいつも飲んでいたから飲みたい」

赤ちゃんを抱くお母さんは・・・。
「生きていられたから。後は助けてもらうだけです」
そういって言葉に詰まる。
お年寄りは・・・。
「仏壇には主人がいるので、どうなっているかが心配です。
 後は孫の葬式をできるだけ早くしてやりたい」

命あっても先が見えず幼い子を抱えて絶望の淵にいたり
お孫さんを地震で亡くされて、お葬式をしてあげたいと願っていたり。
どれほどの苦しみが渦巻いているのか・・・。

今夜、雨が降り出した。
この雨が二次災害を引き起こす恐れがあるという。
余震もまだ続いていて、
震度5に至る地震がくる恐れもまだ80%も残っているという。
言葉では「可哀相」「お気の毒」なんとでも言える。
でも。実際の痛みは、どれほど分かるだろうか。
その分からない立場にいる自分。
やりきれない。
ただ、余震が静まるのを祈り
被災地の方々、そして大切な彼女の体と心が一日も早く
穏やかに暮らせる日がくることを深く深く願う。





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