日日雑記
emi



 美しいもの、美しくないもの

「私は荒廃と戦争以外何もないアフガニスタンの一市民です」
本日開催されたアフガン支援会議の冒頭、カルザイ氏による挨拶はなんだか心に染みました。政治に携わる人はレトリックを自在に操る能力が必要ですが、そういう計算を差っ引いても真摯な表現だったと思います。この会議が机上の空論に終わらず、実質的な支援の骨子につながることを希望します。
一方、56人もいるというオサマ・ビンラディン氏の異母兄弟のひとりが「ビンラディン」というブランドを売り出すとかで、ヨーロッパ・モード界では非難ごうごうだとか(登録商標は911テロ前に取得してたそうですが)。まこと、世の中は多種多様な要素で構成されているものですね。

さて今日ほんっとにたまたまつけたTVで「いかにも」なアニメをやっていました。「ラーゼフォン」というタイトルで近未来巨大ロボットものみたいです。原作・脚本が出渕裕、キャラクターデザインが山田章博、ということでなんとなく作品のカラーはご想像いただけるかと。ロボットの名前に「アレグレット」「フォルテシモ」など音楽用語が使われていて、どうやら「音」が重要なファクターになっているようです。
とはいえEVA以来、業界では第一話はできる限りの謎をちりばめるのがセオリーになってしまった感が否めません。要するに聞き取りづらい専門用語や固有名詞を多用し複雑に伏線を張りすぎて(途中で破綻するリスクをどう考えているんだか)話がよくわかんないのですね(さすがのEVAだって第壱話はパターン踏襲してました)。かといってそれらを補って余りあるほどのインパクトもあまり感じられないし。もちろんターゲットをどこに絞るかで表現方法のレベルに違いがでるのは仕方ないとしても、テレビアニメという媒体を使っている限りカバーする年齢層はおそろしく広いはず(OVAはまた別です)。基本的にテレビアニメは子供の想像力を触発・喚起するものだと思っている(巨大ロボットなら尚更だ)あたしとしては、ここらへんにとても引っ掛かりを感じるのでした。

2002年01月21日(月)
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