日日雑記
emi



 「みんながいいなら、お父さんはいいよ」

なーんて人の好い(つか恐妻家で恐娘家な)父親をCMで演じていた成田さんですが、下馬しないとGackt謙信に打ち据えられ、散々だった先週。

人質になった奥さん、どーなるかなーと思ってたら、これが逆転満塁サヨナラヒットでございました!

「そのような慣例もご存じないとは。主人はあなたを裏切ったのではない、見限ったのです!」

いや〜いやいやいや、カッコよかったですねえ!
謙信、ぐぅの音も出ませんでした。こういう人は無知無学無教養を指摘されるのがいっちゃんイタイんだろうなあ。
田舎者が洗練の前に屈服すの図。
知っててやる奥さんもしたたか極まりないです。さすが武家の妻はできておる。


一方リツ殿をお嫁にやりたい勘助は、香坂囲い込み大作戦敢行(笑)。意外とうまくいきそうな予感です。
うまくいったといえば、伝兵衛と葉月も晴れて夫婦に〜♪ めくるめく役得(大笑)。

葉月役の真瀬樹里さんは、映画「キル・ビル」に暗殺団員のひとりとして出演すると同時に、殺陣の指導もしたそうです。
夏に「キル・ビル」を観て、どっかで見た顔だなーと。あたしの記憶力も妙なとこで発動されますな;


来週は川中島最後の決戦。
そして再来週は千住明も武将のひとりでご登場。

どっちを録画するのが筋だと思う?







「点と線」後編を観ました。
鬼の豹変が見事でした。

巨悪の根源を、戦前の軍部と戦後の右翼に帰結させるところに、しみじみと時代を感じます(いかにも朝日が好みそうな題材だ/苦笑)。

どうしても中枢にメスを入れられないもどかしさ。苦悩と挫折、無力感。
それでも人は、生きてゆかねばなりません。

人生の、いちばん朗らかである時期を戦争で真っ黒に塗りつぶされ、戦後あっさり手のひらを返す連中を目の当たりにした彼にできたただひとつの復讐が、この犯罪だったのか――松本清張の作品はいつも、貧しく荒んだ祖国を乾いた風が吹き過ぎてゆく焦燥に満ち満ちています。



釜に石炭をくべ、炭火をおこし、わらを敷き、行李を開き、焦げ付いたご飯をしゃもじでかきまぜる……子ども時代、あたしの身近には、まだ戦後の貧しさが連綿と続いていました。

飢饉、結核、のみ・しらみ、間引き、身売り、売春婦、肥溜め、どぶ板、どろんこ道。

いったいいつのまに、あれらのものたちは、消えてしまったのだろう。











2007年11月25日(日)
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