日日雑記
emi



 ハチクロを読み終えました。

どうしても止まらなくて、昨夜3時過ぎまでねばり10巻読破しました。


7巻まで借りて読んでましたが、細かいとこけっこう忘れちゃってて。
しかも8巻以降、予想だにしなかった伏線と展開が……止まらないのも道理(言い訳がましい説明だ)。



けっきょく、はぐちゃんは、揺るぎない決意と実力をもったひとを選びました。
そのひとが言った、いや言わなかった、努力するでも諦めるでもなく、相手が自分をえらびとってくれるのを「待つ」ことで、道は開けたのでした。

混戦模様の恋が、落ち着くべきところに落ち着くだけの話ではありませんでした。


いちばん小さく、いちばん弱いと思ってたものが、ほんとうはいちばん強かった――思い込みの逆転とともに、自分の弱さを素直に受け入れ、明日へ向かって一歩を踏み出す――そんな勇気の物語でした。



竹本くんがかみしめる最後の言葉が真実だと、今のあたしは知っています。
知っていて尚、涙があふれてしまうのは、思い出の解凍が心も体も瞬時にあの頃へ戻してしまうから。


教室の匂い。
夕日が差し込む廊下。
すみのほこりにまみれた絵具のキャップ。
斜めに倒れかけたパネル。
デッサンの音。
笑う声、悔し涙。

写真ひとつもない――あの日。


「やれば全てかなえられるだけの力を持ってるくせに、なんで!? あなたずるいわよ!」

刺さる言葉。
努力もせず、待つ忍耐もなく、ただ諦めたあの日のあたし。


傷つくのはしんどい。
ラクにいけるなら、その方がいい。
ツケが大きくてもかまわない――だってきっと、今より傷つくことなんてないだろうから。



桜を見送ってからずっと、そうして生きています。











2008年01月11日(金)
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