徒然草日記...至都

 

 

夜会『2/2』於、赤坂ACTシアター - 2011年11月30日(水)

今年も夜会の季節が巡ってきた。
昨年はコンサートで休会だったけど今季は復活。
ただ演目は以前にも上演された「2/2」だが。

前の舞台を映像では観ていないので
今回のものと同じなのかは判らない。
ただストーリーは同じだったと思う。
此の作品は文字で文章で読んだことがあるので。


ひとことで言うと
ネガティブでポジティブな舞台だった。
個人的な感覚としては
ネガの比率の方がずいぶん多い舞台だったかな。
贈り手側の意向は
勿論強烈なネガの後に訪れる一筋の光のようなポジでしょうが。

誰かが私を嫌っている。
誰かが私を陥れる。

そういうフレーズが繰り返される前半
本人の狂気が孕むそれは正直聴いていてしんどかった!(苦笑

うーん、そういう被害妄想的な感情は
私の内部にも常に潜んでいるからね(大苦笑

で、それは舞台みたいにあっさり消え去るってわけにはいかないのよ。

いや、舞台の上の登場人物たちの未来(幕が降りたあとの
にだって簡単に消去されているとは限らないけれども。

おそらく「幸せになりなさい」と歌われたところで
何度でも揺り返し揺り戻しがくるはず。


前半の最後に主人公(中島みゆき)が歌う「本当の気持ち」
身を引きちぎられるように発せられた言葉「もどりたい」(かえりたい、だったか)
そのシーンではわたくしの心が引き千切られて(引き裂かれるなんてもんじゃない)
感極まって、涙がこぼれた。


後半の相方のくだりがいい。
傷つくのがいやだからと孤独を選ぶのは臆病者のすること、だと。
真実は時にねじ曲げられて違うものに変ってしまう、と。
前半、狂気にもてあそばれ疲れきって眠る主人公に
バリ惚れたぜ! と叫ぶ場面もいい。


魂の救済がテーマだとは思うが
主軸に男女の恋愛がモチーフとして使用されているので
そういう感情が実体験として理解できない状況
でないときに観られて良かったとは思うが。

とりあえず、二回目はない。
というか、二回目はいいわ。
あの舞台はちと辛い。
ひとりで観るにしても
ふたりで観るにしても
幸せにはなれないような気がするので。








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