2001年11月07日(水) |
文化祭は「文化発表会」 |
わたしが中学生の時は、「文化祭」といって、 各クラスでお芝居をやったり、お化け屋敷をやったり… ステージでは、バンドを組んでる先輩が有志で参加したり、 同級生が「ゆず」のように、フォークギター掻き鳴らして歌ったり… それは楽しいお祭りでした。
それに楽しいだけじゃなくて、クラスがひとつにまとまって、 何かを作り上げて行く…その喜びをみんなで知ったものでした。
11/6に、娘の学校で「文化発表会」が開かれました。 昨年までは演劇をやるクラスがあったり、有志のバンド演奏なども あったりして、子供の輝く顔を見られて、親もとても楽しめたのですが… 今年はそういうものが一切削られていました。 毎年2日あった「文化発表会」も、1日だけになっていたし…。
毎年、秋に行われる合唱コンクールを、今年は文化発表会の中に組み込んで それで2日間にしちゃったみたいなのだけど…。 ウィークデーでは、仕事を休めない親御さんは、見に来ることは できないなぁ…と思っていたら、案の定、保護者の数は ぱらぱら…でした。
クラスの参加は、みんな同じ内容の展示だけになっていて、 何だか型にはめられ、窮屈に押し込められたように感じてしまいました。 名前の通り「文化発表会」。
同じ中学に通っていたわたしは、文化祭の思い出が山のように残っています。 懐かしい校舎に一歩入ると、あちこちからその思い出が顔を出します。 秋は夕焼けが綺麗で、友達みんなと窓から暮れてゆく空を眺め感傷に浸ったり… 遅くまで学校に残って劇の練習をしたり、大道具を作る手伝いをしたり… わたしは吹奏楽部だったので、そちらでも参加することになっていて、 練習の合間にクラスのことをやったり。 大変なこともいっぱいあったけれど、とても楽しかった思い出。 青春の1ページです。
娘は装飾の仕事をしていて、毎日遅かったのだけれど、 その装飾もたった1日ではぎとられ、捨てられる。 キャンプファイアーで飾りつけを燃やして、 過ぎ去る文化祭を友達と一緒になごり惜しむ… そんな思い出も作れない。 何だか子供たちが、かわいそうに思えました。
大切な多感な思春期… それはもう2度と戻っては来ない青春の日々… たくさんの思い出を残させてやりたいのに…。
何だか型で押されたような、情緒のかけらもない、 同じ「顔」の大人ができあがっていく… それは気のせいなのでしょうか。
「勉強」だけが、教育なのでしょうか。
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