清水寺の舞台はとても高くて、下を覗くと、鳥肌がたつほどコワイ。
だから「清水の舞台から飛び降りる覚悟で」っていう言葉があるんだよね。 そのくらい思い切りがないとできないことの例え。
そんな気持ちでマフラーを渡したchimomo。 待てど暮らせど、Eくんから何の音沙汰もないから 「やっぱり迷惑だったのかなぁ」なんて失望したり、ヤケになったり。
お礼のお返事を期待しちゃ、だめだよ。 そんなつもりで贈り物するもんじゃないよ。 なんて言ってはみたものの―――。
まだまだ16歳。半分子供。 頭じゃわかってても、心はやっぱり大きく期待しちゃってる。 可愛いなぁ… なんて思っちゃう。
その待ちわびたメールがXmasに、やっと届いた。 Eくんは今時の高校生にしては珍しく(?)携帯電話を持っていない。 だからパソコンからメールを送ってくる。 毎日部活でくたくたになって帰ってくるだろうし、パソコンを開く余裕も ほとんどない状態なんじゃないかな と思う。 勉強もハードだしね。
キーボードを叩くのも、女の子にメールを書くのもまったく慣れてないから 文面も短いし、ぶきっちょだ。
だけどね、ハートを感じる内容なんだ。とっても。 一生懸命なんだよね。 こういうの いいなぁ って思う。
このまま進展することはないのかも知れないけれど、 「青春」を思いっきり味わってほしいと思う。 ほろ苦くて、甘酸っぱくて、二度とない10代の大切な時間を。
メールを何度も読み返して嬉しそうにしているchimomoを眺めながら。
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