2006年02月23日(木) |
どんな言葉も安っぽくなるくらいの… |
試験日から発表まで日にちが開くから、胃が痛くて、それはもう蛇の生殺しのよう。 そんな毎日からやっと解放された。
それにやっと眠れた。
今日はのんびりして、ナイトメアの「anima」をずっと朝から楽しんだ。
彼らがパーソナリティをしているラジオでも、「anima」から2曲選んで聞かせてくれていたんだけど こうして届けられたCDを手にすることができると、とても嬉しいなって思う。
3枚目のアルバムは、また彼らの一層の成長が感じられる。 それぞれのパートが解けあう姿は、彼らの存在同志、心がお互い通じ合っているからこそだろう。 昨年のツアーを通して、絆が育ったんだと思う。 それはDVDを見ていればわかるし、それが音になって伝わってくる。 熟成された音色と歌声が素晴らしくて、文字にすることができないほど。
深い哀しみの中にいたって、飛べない羽根を手に持って、今は歩いているだけでもいいんだ いつか飛べる日を待ち望んで歩いていけばいいという、背中をそっと押してくれるような「落羽 -ラクウ-」が好き。 久しぶりに柩くんが曲を書いたんだけど、その際に咲人くんに手を貸して貰ったそう。 すべてが胸に熱く響いてくる。
頑張れという言葉が身勝手で重すぎることを、優しさや温かさの本当の意味を、彼らはよく知っている。 わたしは「頑張る」ことが下手だ。 いつも一生懸命頑張ってて、「頑張れ」なんて言われたら、これ以上何を頑張れば良いのかわからなくなる。 重くて潰れる。
「燻 -クユル-」も「まほら」も―――
そして「雪葬」も、しぃん…とこころの底へ沁みてくる。
初回限定版のジャケットは、胎児をイメージしたイラストが描かれ 「anima」は「魂」を意味しているのだそう。
生と死 それらをテーマに、すべての曲が創られてる。
特に「雪葬」は、広島に降った原爆と、戦争の無意味さを詞に織り込んでいるのだそうなの。 静寂の中に鳴る鐘の音が、すべてを物語っていると思う。
ヴィジュアル系バンドだからこそ、こうやって訴えかける曲が描けると思うし またその何組が、他のアーティストの何人が、こんなに真剣に失われていく命のことを考えているんだろう…。
脳天気な恋愛の歌ばかりじゃ、空っぽで虚しくなってくる。
こんなにも晩秋と冬のイメージがぴったりくるバンドは、「ナイトメア」が初めて。 わたしの大好きな季節と重なる。 彼らの音に、魂の居心地の良さを感じた。 彼らは音の無い「間」さえも、音にしてしまう素晴らしい音楽性を持っている。 魂の底に浸透してゆく。
素晴らしくて
す ば ら し く て
ス バ ラ シ ク テ
どう書いたら、それが伝わるのだろう。 どれもみんな安っぽくなってしまいそうで。
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