「暗幕」日記
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| 2002年05月17日(金) |
そしてまた息が吸えなくなる |
言葉はある 誰かは確かに話している その中には私の話もある
私以外の誰か同士で話が回っている 私のことを私を除いた他人同士で話している 私はここにいるのに まるで見えていないかのように 私が気づきも傷つきもしない人形か何かでもあるかのように
私は固くなる 固くなって 息が十分吸えなくなる 見えない膜 透明だが内側から破れない膜が きっちり 私と彼ら彼女らとを分けている。
あるいは、彼ら彼女らには耳がない そうでないのならなぜこちらからはきこえて あちらからは私の声が聞こえないらしいのか
そしてまた息が苦しくなる はさみを ナイフを 早く!
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