そらのもよう。



失われた声。

2003年03月17日(月)

今考えてみると、あれはたった2,3時間の間の出来事。
だけど私は、声を失った。
その間の時は長く、闇の中の時間だった。

夕飯のとき、母が言った。
「みんな(家族全員)の前でちゃんと報告しなさい。けじめだから。」
目の前には赤飯と鯛のお頭のすまし汁(?)と色んなおかず。
机を囲むのは父と母と弟2人と私の5人。
テレビが消され、一瞬静まり返った。
私はまだ迷っていた。
自分の進む道がこのままで良いのかどうか…を。
言うの嫌だな…っと思いながら、こういうとこ、うるさいからなぁうちの親…とか思い、言わなきゃ。
そう思った。笑
でも、次の瞬間。
私の声は出なくなった。
喉の所を何かでふたをされた。
声が出ない私は、ただ無言でそこに座っていた。
家族全員の視線を受けながら、ただ机を見つめた。
声が出ないことに、自分自身驚いていた。
迷いと不安と恐怖からか、私の目からは涙がこぼれた。
ひとつ。ふたつ。そしてもう一つ。
親には何で泣くの?怒ってるんじゃないのにぃ〜と笑われた。
だけど私は悔しかったし、悲しかった。
私は一度泣いてしまうと、なかなか泣きやまない。
ひとしきり泣いて、また静かになった。
今度こそ。
でも、声は出なかった。
それがおかしくて、怖くなった。
私は笑い出してしまった。
笑う→泣く→無言→笑う→泣く→・・・・→
という、繰り返しを始めた。
自分自身で、私は狂ったのか?と思った。
このまま声が一生出なくなったらどうしよう…とも思った。
果てしない闇の時間が始まった。
弟たちがおかずの何かをつついていた。
お腹が減ったようだ。
そこで、いったん中断し、ご飯を先に食べることにした。
ご飯を終え、また同じ話。
私は逃げたかった。
その場所から。
でも・・・・。
両親と3人での話が始まった。
いろんなことを言われても、うなずきと首振りですべてに答える私。
「声が出なくなったの?」と真剣に聞かれた。
私は首を横に振った。嘘をついた。
だって、親には知られたくなかった。
少しして、ふとしたことで、私の声が再び出てきた。
一言発すると、そこ言葉を追いかけるように言葉が出てきた。
安心した。

声を失ったのは今回が初めて。
すごく怖かった。
誰かの声が聞きたくなったけど、声が出ないのに電話は出来なかったし。
これから先、また失ってしまうことがあるのだろうか?
不安・・・。
カウンセリングの先生に会いに行こうかな…。
でも、高校まで行くのが面倒だ。苦笑
木曜日しか先生いないし。(^^;
んま。今回は治ったので、よしとしよう。謎笑

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