丁寧に折り目を正した背広を纏う後姿を 横目で見ながら 珈琲を啜る僕の姿
鏡に映る自分の姿は とても滑稽 穴の開いたジーンズが 自分の欠点を指摘する
心の折れた蟻んこは 踏みつぶされるまで 現場で待機
綺麗なハンカチをポケットに仕舞う仕草を 横目で見ながら 新聞紙を広げる僕の姿
傍目からどう映っているのか スポーツ面ぐらいしか興味の無い 自分が恥ずかしい
心の折れた蟻んこを 丁寧に踏んで行くのは 鎧を着た集団
心許ない蟻んこを 端っこへ追いやるのは 鎧を着た紳士
社会と言う頑丈な鎧は 僕には手の届かない 向こう側へ
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