蒼粒子

2002年02月01日(金) 【おばちゃまは飛び入りスパイ】ドロシー・ギルマン

書名:おばちゃまは飛び入りスパイ
著者:ドロシー・ギルマン/柳沢由実子 訳
発行:集英社文庫
定価:630円
…………………………………20020131読了

というわけで読み終わりました、おばちゃまことミセス・ポリファックスシリーズ第1作。そもそもこのシリーズを読もうとしたきっかけは、『このミス』を立ち読みして、です。アーロン・エルキンズの『略奪』もそう。けっこう翻訳物って翻訳者によっても善し悪しがあって、あまり読まずに最近まで来てるとこがなきにしもあらずでして、買うときは人の意見を結構参考にしてます。
で、ほんとは2作目の『イスタンブール』を先に読んだんですけど、期待に違わず面白かったです。はらはらドキドキ、次から次へと襲いかかってくる苦難に立ち向かうおばちゃまが本当に素晴らしい。ある日突然、人生を変えてみたくなって(さらっと書かれてはいるけど、ちゃんとした思いがあって)CIAにミセス・ポリファックスがスパイ志願に行くところから物語は始まるのですが、とにもかくにも彼女の愛すべきキャラクターが全編生き生きと染み渡っていて、読み終わると幸せな気分に浸れてしまうのです。
今作で特筆すべきは、ヒジョーに人間臭いCIAスパイのジョン・セバスチャン・ファレル。ハンサムなのにおばちゃまにオイシイとこ持っていかれっぱなし(笑)。おやすみ前の読書におひとついかがですか?


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里村朋佳

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