一日後記

2004年09月21日(火) 受話器の向こう。

祖母から、敬老の日に贈った干物のお礼の電話が入る。
夜になってからのことだったので祖父からではないことを
少し怪訝に思いつつ、相変わらず『(子供は)まだかや〜』と
せっつかれ苦笑いして逃げた。

いつもならこういう場合、祖父からの電話であることが多い。
ひとしきり彼が喋りたいことを延々と聞いた後、
満足したであろう頃に祖母に替わってもらうのが常である。
実母が言うには、私は祖父に対して反論もせず相槌を打ちながら
聞いているので話がしやすいらしい。
実のところ反論しても仕方がないのを承知しているため、
単にしないだけなのだけれども。

5分ほど祖母と話した後、祖父に替わってもらう。

‥‥?声にいつもの覇気が全然ない。
風邪でもひいたかと心配になって聞いてみたが、
そういう訳でもない様子。

どうやら約4ヶ月前の授章式の後、立続けにお祝いの会やら
それに疲れて入院するやらと色々続いたのが参った原因らしい。
もう一つ昔から『国から賞状をもらう』のを目標にしていたような
フシもあったので、遂げてしまった安堵もあったのかもしれない。
いずれにしても聞き慣れた祖父の声でないことに、戸惑っていた。

会話の内容もどこか弱気で、どう答えていいのか
頭の中では必死に言葉を探している始末。
何せいきなり『俺も先長かぁねぇんだからよー』なんて言い出されても
今までなら『何言ってんのよ』と笑って答えられたのに、
噛みしめるように言われちゃ笑うこともできない。


これまでより少し多く、祖父へ電話してみようか。




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