テレビの話ではなく。 ちなみに、白黒の世代ではなーい。覚えておらん、そんな時代。
高校1年生の時、憧れていた先輩がいました。 ウチの卒業式は3月1日。 偶然か、その先輩の誕生日も3月1日。
彼女になりたいとかそういう気持ちも出ないほど、単純に憧れていた存在。 ただ、何かを渡したくて、私の存在を覚えていて欲しくて。
とにかく卒業式で、先輩と話す口実にとお花屋さんに行って花束を買う事にした。
友達と一緒に地元で一番大きい花屋に入り、物色。 スイートピーやカーネーションなど、 可愛らしいふわふわとした淡い色の花が並ぶ中、 どうしてもそういう花が選べない私。 先輩っぽくないなー。 と思っていた私に、飛び込んできたのが“白いカラー”でした。
こんなにまっすぐで、シンプルな花。真っ白で、グリーンで。
問題は、カラーの特徴であるあの長い茎を生かした花束が作れるか?
そして、選ばれたパートナーが“こでまり”。 こでまりってご存知?簡単に言うと「枝」です(笑)
いやぁ。でかいッスよ。このペアは。 カラーを5本。こでまりを1本。 たったこれだけなのに、全長は1mを超え、幅も優に数10cm。
さすがに当日、コレを見たときには引きました。 つーか、引かれちゃうかもナーって思いました(笑) 友達にもびっくりされたし。
でも、本当にシンプルで、白とグリーンのすっきりとした花束でした。
当日、こんなでかいの渡された先輩も驚いただろうけれど、 持って帰ってこられた御母さまもびっくりされたでしょう。 お花の先生でいらっしゃるという話だったので、適宜アレンジしていただけたとお思いますが。
もらってくれた先輩の顔。 卒業式と誕生日と1年間の感謝と、 いろいろ混ぜたら大きな花束になってしまって・・・ そういう私の話をニコニコと聞き、 もらっている現場を押さえられ、友達にからかわれつつも、 得意げに花束を見せる先輩の顔。
決して、人の好意を無にしない、 人に嫌な思いをさせないよう気を使う優しい人でした。
私の中の懐かしい思い出。
それから。という訳ではないのですが、 なんとなく見つけると買いたくなってしまう思い出の花です。
ちなみに先輩ともまだ年賀状のやり取りは続いているんだよー。すごい? すごく遠くに就職しちゃったから会うことはできないけれどね。
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