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2005年05月23日(月)


■A DAY
実は京都に行く前は、行くのをごねていたんですけど、なぜならば詩と舞台的な雰囲気の兼ね合いって難しいので、行って微妙な気分になったら嫌だなあと。遠いし、高いし、DMの紹介文が微妙だったし。。紹介文そのものに問題はないのですが、ものすごく自画自賛的雰囲気が漂っていて(笑)。

終わってみれば、村田さんとか、照れずにやっていて、だから身構えることもなく、わりと安心して楽しめました。やっぱり3人でやったのがよかったのだと思います。とてもよいバランス。濃くなるかと思いきや、それぞれの立ちすぎている部分がほどよく中和されていて、爽やかさ(笑)さえ感じました。構成が丁寧で、きちんと組み立てられた上に滲んでくるそれぞれの個性があってよかったと思います。素直に楽しめて、あっというまの2時間でした。あ、あとは3人の並び順がよかったです。

■「イラクの小さな橋を渡って」池澤 夏樹・文、本橋 成一・写真
読み終わってからプロフィールを見たところ、本橋氏は「アレクセイの泉」という映画の監督さんでした。チェルノブイリ後のある村を取材したドキュメンタリーですが、まだ未見。「わたしたち」というところのわたしたちとは、日本国民ではなくて、とにかく世の中がどうなろうと生活していかなければいけないものとして、そういう存在はたぶんどこの国でも同じであると思うのだけど、それは意外と忘れがちなことかも、と思いました。武力行使がとか、イラク派兵がとか、911がとか、民主主義がとか、その前にこの世の中のほとんどのひとが、普通に生活しているということが、なんだかうまく想像できないでいた感じがします。Aさんが死んで、そのひとは家族が何人いて、どういう人で…とそういう想像はもちろんできるのだけど、うーん。なんだかヘンな言い回しになってしまいました。彼らに降る爆弾は、いずれ「わたしたち(もしくはわたしたちの子孫に)」に降るものだろうということですね。

この本が書かれた時期というのが、911からイラク戦争開戦までのちょうど間で、あとがきでは「まだ戦争は回避できるとぼくは思っている」と締めくくられているのが印象的でした。内容的としては、(遺跡を観に行くのが目的の旅だったそうですが)イラクの人々はどういう風に生活しているのだろうと、池澤氏の視点で穏やかに書かれたものです。ひとつだけ気になったのは、冒頭の写真の上に大きな文字が載っているのですが、これはちょっと気がそがれました。