彼はまだ生まれて間がない 傷一つない白い肉体 部屋の空気になじもうと 毎日何かしら変化している
触れる度に違う肌触り 鳴く度に違う響き それでも目に見えて 僕に近づこうとしている
隣では百戦錬磨の強者が 傷だらけの風貌で見守っている 「相棒としてはまだまだじゃ」 そう言いたげな姿
彼は自分でも分かっている 強者の足元にも及ばない事を 僕も彼を分かっている 何年か先に肩を並べるであろう事を
今はお互いの長短所を 補いあいつつ僕を助けてくれ
やがて彼がかけがえなくなった時 それまで強者は生きているだろうか かといって腫れ物に触るような 生半可な付き合いはしたくない
そんな付き合いをする生き物が 部屋には沢山住んでいる
…レコーディングでの一風景
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