のっけからなんだが ウチの妹は「おバカ」である
きっと兄妹の中で 両親に一番怒られているのは 間違いなく妹だ
叱責は愛情の裏返し
僕も含め若かりし日の誰もがそうだが 表面上の行為だけに盲目で 結局は反抗に結びついていた
お互いが大学生だった頃 帰宅時間が遅くなるたびに 母に怒られる妹を横で見ていて 後から問いただした事があった
妹「お兄ちゃんは何やっても怒られへんのになんで私ばっかり!」 僕「お前、なんでお母ちゃんが怒るんか分ってるか?」 妹「私が女やからと違うの?」 僕「それもあるけど、厳密には違うな。」 妹「ほな、何 !?」 僕「お前、『誰々ちゃんが、誰々ちゃんも』って、 言い訳を人のせいにし過ぎやねん。 帰りが遅いのを心配して怒るのもあるけど、 ホンマはお前の自主性の無さとか、すぐに誘惑に負けるとこが お母ちゃんを怒らせてる一番の原因なんやぞ。」 妹「そんなん言うたかて…」 僕「どんな事やっても、自分で決めて自分でやった、 少なくとも僕はそう言う分、怒られる事少ないやろ?」 妹「…」
気づく事は出来たが、おいそれと変われるわけもなく それ以降も母vs妹バトルは続き 結局はブチ切れて泣いていたそんな妹も 今では僕より遥かに社会的な人間になった しかし未だに両親との小競り合いはあるらしい(笑) でも小競り合い程度らしい
妹はきっとあの時の答えにたどり着いたんだろう そして年老いつつある両親の あの時裏返しにしか見えなかった愛情が 真っ直ぐ見えるようになったのだろう
小さい頃を思い返すと 妹が持って生まれた肉体は 兄妹の中で最も才能に秀でていた あらゆるスポーツに順応し またオルガンやピアノも弾いていた 肉体音痴だった僕とは対照的に 色んな事が出来る妹が僕は羨ましかった
今でも連絡を取り合うと そこそこの年になったにも関わらず 僕らは兄妹丸出しの会話をする
兄も含めて知人の多くが 「ホンマ仲の良い兄妹やな」というが 僕はそれを心底誇りに思う
何度も言うと お叱りのメールが来そうだが ウチの妹は「おバカ」である
しかし 「おバカ」故に いつまでも心配で 可愛いものでもある
かおり、お誕生日おめでとう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 反省
自分の思いやりのない発言で 人を傷つけ落胆させた あまりの馬鹿さに泣いてしまった ホントにごめん
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